半月板損傷の原因と治療法

半月板ってなに?

半月板はんげつばんは太ももの骨とすねの骨の間にあるC型をした軟骨様なんこつようの組織で内側・外側にそれぞれがあり、
衝撃を吸収するクッションと膝を安定させるスタビライザーの役割をしています。


(図;www.physioprescription.comより引用)

 

半月板損傷とは

運動時に強く膝を捻ったような場合に、半月板を損傷します。時にポキッと音がすることがあります。
また、高齢者では変形性関節症に伴って半月板が変性して、軽微な外傷で半月板を損傷します。


(図;www.kneespecialists.co.ukより引用)

 

症状

急性症状

  • 膝関節の隙間の痛み
  • 引っかかり感
  • 膝くずれ
  • 断裂部位が大きく、関節内に半月板の一部がはまり込んだケースでは、
    関節がある角度から伸ばせない状態となる(ロッキング症状)
  • 激痛及び可動域制限が起こり、歩行ができなくなるケースもある

慢性症状

  • 関節に炎症が起こり、膝に水や血がたまる
  • 長期化すると、痛い足を無意識でかばうために太ももの筋肉が萎縮する
  • さらにひどくなると、断裂した半月板がめくれ、関節の軟骨を傷つけ、骨を変形させる原因になる

原因

①スポーツなどの怪我から生じる場合
体重が加わった状態でのひねりや衝撃によって損傷します。前十字靱帯損傷などに合併して起こるものもあります。

②加齢にともなって損傷する場合
半月板は加齢に伴い変性するので、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月損傷が起こりやすくなります。


(図;completept.com/blogより引用)

 

どんな検査をするの?

前述の症状があり、ApleyアプレーテストやMcMurrayマックマレーテストで痛みが出る場合は、半月板損傷の疑いがあります。
一度、整形外科に受診して損傷の程度を確認することをお勧めします。
レントゲン写真、関節穿刺かんせつせんし(関節内出血の有無をみる)、MRIを行い診断がつきます。


(図;関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーションより引用)

 

どんな治療があるの?

  1. 患部の安静・アイシング
  2. 運動療法・リハビリテーション
  3. テーピング・サポーター
  4. 超音波療法
  5. インソール療法
  6. 医師の判断により手術も考慮

 

テーピング

膝にひねりが加わらないように、また不安定にならないようにテーピングで補強します。

アルコット接骨院で行う前十字側副靭帯損傷に対するテーピング
①膝の上下にアンカーテープ(黒色)を巻きます。


アルコット接骨院で行う前十字靭帯損傷に対するテーピング
②もう1本重ねます


アルコット接骨院で行う前十字靭帯損傷に対するテーピング
③らせん状にスパイラルテープ(赤)を巻きます。


アルコット接骨院で行う前十字靭帯損傷に対するテーピング
④反対側からスパイラルテープ(青)を巻きます。


アルコット接骨院で行う半月板損傷に対するテーピング
⑤アンカーテープ(黒)貼って完成。

リハビリ? 手術?

リハビリとしては、膝まわりの筋力訓練(特に太ももの筋力訓練)が有用です。
しかし、強い痛みがあったり、半月板が関節に挟まりこむ症状や関節に水がたまったりを繰り返す場合には、
漫然とリハビリを繰り返してゆくと、引っかかった半月板により軟骨の損傷などを引き起こすことがあるため、
医師の判断のもと手術を検討してゆきます。

 

本当に半月板の痛み??

痛みがない膝を調査した研究があります。痛みがないにも関わらず関節の変形や半月板の損傷が見られます。
「60歳以上では41.7%の方が断裂している」という研究結果もあります。
60歳以上の約半数に半月板の断裂があるにも関わらず、まったく痛みのない無症状の方もいらっしゃります。
このことは痛みの原因が半月板の損傷ではないことがあることを示唆しています。
半月板の治療と並行して膝の周りの筋肉や筋膜きんまくにもアプローチしていくとよいでしょう。