足首前方の痛みの原因!?衝突性外骨腫とは
キックやジャンプ時など、足首の運動が強制され、骨同士がぶつかり骨のトゲができてしまうスポーツ障害です。
サッカー選手に多く発生します。

足首前方の痛みなど 衝突性外骨腫の症状
- キックやジャンプ時の足首の痛み
- 足首の前側を押すと痛い
- 足首を動かすと痛い
- 足首の前方で骨のトゲを触れる
- 進行すると足首の動きが悪くなる
衝突性外骨腫の原因
キックなど強くつま先が下にさがる動きにより、足首の前方関節包(関節を包む袋)が過度に伸ばされて損傷したり、踏み込んだときに強く足首が反らされることによって、骨同士が衝突して軟骨の損傷をきたします。この関節包や軟骨の損傷が修復されるときに骨のトゲが形成されるものと考えられています。
特に足首のねんざをしたことがある選手では、足首がグラグラするため骨のトゲができたり滑膜(骨と骨をつなぐ膜)が分厚くなり痛みを増長します。進行例では骨のトゲが骨折し、関節内にはさみ込まれ激痛を発する場合があります。

衝突性外骨腫の検査法
- 足首の前方を押さえると痛い
- しゃがみ込む動作で足首の前方が痛い
- 骨のトゲが触知できる
などの症状がある場合は衝突性外骨腫が疑われます。
捻挫をしたことがある場合は足首の不安定性を検査します。
必要に応じて、病院でレントゲン検査をして骨のトゲを確認します。
衝突性外骨腫の治療法
痛みの強い時期は痛みとはれに対して安静、アイシングを行い、その後にホットパック、超音波などを行います。関節の動きを安定させるためにテーピング、サポーターも有用です。
痛みが改善してきたら競技復帰に向けてリハビリテーションを開始します。初期には適度な荷重にとどめ、関節を動きをよくするための運動から開始します。次に軽い負荷をかけ、少しずつ負荷を増します。
捻挫をしたことがあり、足首がぐらつく場合はより重点的に行います。
衝突性外骨腫に対するトレーニング
衝突性外骨腫はねんざ後の足首のぐらつきが症状を悪化させてしまう要因となります。足首のぐらつきの対処を一番に考えて、リハビリテーションを進めてゆきます。足関節ねんざ後のリハビリのページをご覧ください。
衝突性外骨腫に対するテーピング
ねんざ後のテーピングの基本的な巻き方を紹介します。目的や状況に応じてテープの素材や巻き方を変えていきます。
①アンカー(赤色)

②スターアップ(黄色)

③ホースシュー(緑色)

④ハーフヒールロック1本目(オレンジ色)


⑤ハーフヒールロック2本目(オレンジ色)


⑥アンカー(赤色)

衝突性外骨腫に対するインソール
ネンザを繰り返す人の多くは足に問題を抱えています。その一つに「浮き趾(うきゆび)」があります。浮き趾とは立ったり歩いたりするときに足の指が地面につかない状態をいいます。
浮き指だと足裏の接地面が狭まり、体が安定しにくくなり、指で踏ん張れず、転倒にもつながりやすくネンザを繰り返してしまいます。
浮きゆびの原因は「足に合わない靴えらび」と「間違った靴の履き方」にあります。
足に合った良い靴を履きインソールを継続的に使用し、徹底的に足と靴の環境を良くしていくと、足の使い方が変化し、歩行バランスの崩れが改善されます。
