モートン病とは
足の裏にある神経が靱帯と骨でできたトンネル内で圧迫を受けて痛みやしびれを起こす疾患です。
刺激に弱い神経なので、少しの力で圧迫されてしまいます。
中年以降の女性に好発し、中腰の作業をする人やハイヒールをよく履く人に多くみられます。

モートン病はどのゆびに多いの?
第3~4趾間に多くみられますが、第2~3、4~5趾間のこともあります。

モートン病の症状
- 足に体重をかけた時の足の指に放散する痛みやほてり
- しばしば安静にしていても痛みがある
- 足の指の知覚が障害されることもある
モートン病の原因
モートン病の原因ははっきりとわかっていません。
モートン病を引き起こす原因として考えられるのは、足のサイズに合っていない靴を履くことで、足が締め付けられ神経が圧迫されることです。
幅の狭い靴やハイヒールなどを履くことで引き起こされます。
また外反母趾や扁平足、開帳足などの足が変形している方も足のアーチのバランスが崩れるため発生しやすい傾向にあります。
モートン病の検査
中足骨間のチネル徴候や圧痛、foot squeezeテスト、足の裏の知覚検査、フットプリントなどを行います。

モートン病の治療法
- 患部の安静、ハイヒールの調整
- 体外衝撃波(圧力波)治療
- 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
- 足の裏の筋肉のトレーニング
- インソール、靴合わせ
モートン病に対する体外衝撃波(圧力波)治療
拡散型体外衝撃波(圧力波)療法とは、日本ではまだ導入の少ない治療法ですが、近年、欧米を中心に注目されています。
圧力波(強い振動)を患部へあてることで、痛み(知覚神経)を麻痺させます。また患部やその周辺の細胞を活性化させ、組織の再生・治癒(回復)を促進させます。
圧力波によって、血流や組織代謝を増加させることで、モートン病のような慢性化した治り難い痛みを取り除くことができます。

足には3つのアーチがある
ヒトの足にはドーム状の3つの「アーチ」があります。「内側縦アーチ」「外側縦アーチ」「横アーチ」です。
足のアーチの役割は
- 地面の凹凸や傾斜に足を適合させる
- 衝撃を吸収する
- 地面を蹴る力を高める
- 足の裏の筋肉、腱、神経、血管を圧迫から守る
などの役割をしています。

土踏まずとモートン病の関係
かかとの骨が内側に倒れてしまうと、足のアーチが崩れてきていわゆる扁平足の状態になってしまいます。
それと同時に横アーチも崩れてしまい、足の指の間が開いてしまいます。これを開帳足といいます。
足の裏の神経は、足の骨の間のトンネルを通り指先まで至ります。
横アーチが低下した状態ではトンネルの中が狭くなり神経が圧迫されてしまいます。
さらに、この状態で指を反らすと神経が引っぱられ強い痛みが生じます。



人工的にアーチを作る
詳しくは、中足骨頭部痛のページをご覧ください。
筋肉でアーチを作る
詳しくは、中足骨頭部痛のページをご覧ください。
靴で足が広がらないようにする
詳しくは、中足骨頭部痛のページをご覧ください。