足の裏のしびれの原因 足根管症候群とは
足首の内側には後脛骨神経という神経が存在します。この神経は内くるぶしの後ろを通り方向を換え足の先まで伸びます。
内くるぶしの後方で方向を換える際に屈筋支帯とよばれるバンドの下を通ります。
その屈筋支帯と骨との間のトンネルを「足根管」といいます。
足根管の中で後脛骨神経が圧迫されると、足の裏の痛みやしびれが発生するものを足根管症候群といいます。


足根管症候群の症状
- 足の裏の灼熱感、チクチクする痛み、しびれ
- 足首の内側の痛みがつま先まで放散する
- 立つ・歩くなどの足に荷重する動作、また特定の靴を履くと痛みが悪化する
- 基本的には安静にすると軽快するが、ときには安静時にも痛みがある
足根管症候群の原因
主な原因はガングリオンや神経鞘腫などの腫瘍によるもので、ほかにはネンザや骨折後の内くるぶしの変形や腫れ、静脈瘤、腱鞘炎、スポーツ障害などがあります。
足根管症候群の検査
足の裏の感覚障害、足根管部を押さえて痛い、チネル徴候、
dorsiflexion-eversionテストなどで陽性になれば足根管症候群が疑われます。


足根管症候群の治療法
- 患部の安静
- 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
- 筋膜治療
- 後脛骨神経の滑走・伸張訓練
- テーピング
- インソール、靴合わせ
足根管症候群に対する超音波療法
足根管内部に超音波治療器を使い1秒間に100万回(1MHz)または300万回(3MHz)の高速度の振動刺激を与えます。神経や筋肉の柔軟性や血流の改善により疼痛軽減効果、炎症をおさえる効果などがあります。
足根管症候群に対する筋膜リリース
関節まわりの痛みには、筋肉や靭帯などが通常よりも硬くなりその周辺の組織と癒着してしまう障害があります。
最近の研究で、従来の治療法(消炎鎮痛剤・従来の電気治療)では、このような周辺組織との癒着による痛みの回復には効果が低いということがわかってきました。
リハビリテーションの先進国である欧米では、筋肉や靭帯などの癒着障害に対する治療として、IASTM Tools(Instrument-Assisted Soft-Tissue Mobilization)がここ数年で台頭してきました。
IASTMは軟部組織機能障害を探し、治療することを可能にする全く新しい治療ツールです。

痛みがある部分では、筋膜組織の癒着や肥厚がみられます。


筋膜の癒着や肥厚部分を特殊な器具を使って分解することで、ヒアルロン酸が排出され、筋膜組織間の正常な滑りを回復させます。

癒着や肥厚部分が改善するとわずかな発赤がみられます。血流が改善した証拠です。
即時的な効果があり、通常は施術後すぐに効果がみられます。
足部の変形と足根管症候群の関係
かかとが内側に倒れる回内足では、バンド(屈筋支帯)の緊張が強くなり、その中を通る神経を締めつけてしまいます。
外反母趾などのゆびの変形があると、さらに状態を悪化させます。


靴合わせ・インソール療法
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