肩甲上神経麻痺とは

肩甲上神経とは、首の付け根から出て肩の筋肉(棘上筋きょくじょうきん棘下筋きょくかきん)へつながっている神経です。この神経は、棘上筋と棘下筋を支配しており、腕を挙げるのに必要とされています。
この神経が、何らかの原因(骨の変形やガングリオン)で圧迫されると、筋肉が麻痺し肩が挙げれなくなったり、肩が重くなるような症状が出現します。

肩甲上神経
肩甲上神経の走行

肩甲上神経麻痺の症状

  • 肩が重い感じがする
  • 腕が上がらない
  • 肩周りのしびれ感
  • 肩周りの違和感
  • 肩のまわりの筋肉がせる
肩甲上神経
肩甲上神経と筋肉との位置関係

肩甲上神経麻痺の原因

多くは慢性化しており、バレーボール・テニスなど肩を振りおろす力が繰り返しかかる人に多く発生します。
肩甲上神経は、肩甲切痕けんこうせっこん棘窩切痕きょくかせっこんという2つのトンネルを通り、さらにこの部分で急激に方向を変えます。
つまり、肩甲上神経は、筋肉に到達するまでに、2回の急カーブを経なければなりません。そのため走行に無理があり圧迫を受けやすく麻痺を起こすことがあります。

肩甲上神経圧迫
肩甲上神経の絞扼ポイント

肩甲上神経麻痺の検査

腕が水平(90゜)以上あがらないものの、痛みがない点が四十肩・五十肩などと見分けることができる点です。
肩甲上神経麻痺を疑われる場合には、病院でMRI検査による肩周辺のガングリオンや腫瘍しゅようなどがないか、筋電図で筋・神経障害の有無を調べます。

肩甲上神経麻痺の治療法

  1. 筋肉を刺激し筋萎縮きんいしゅくを防ぐEMSという電気治療
  2. 筋力改善のリハビリ
  3. 手術をして神経の圧迫を取り除く

筋力改善のリハビリ

棘下筋のトレーニング
棘下筋のトレーニング

トレーニングする側を上にして横向きに寝ます。脇を閉じたまま手を持ち上げます。この時、体が傾かないように気を付けてください。20回ほど連続で行ってください。

ローテーターカフのトレーニング
ローテーターカフへの振動刺激

フレックスバーの端を片手で持ちます。手首ではなく、腕の根元から動かすつもりで小刻みに振ります。ある程度の疲労感を感じたら休憩をはさみます。