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femoroacetabular impingement(FAI)

FAIとは

FAIとはFemoroacetabular impingementの頭文字をとったもので、日本語では大腿臼蓋だいたいきゅうがいインピンジメント(衝突)といいます。
股関節痛のうちオーバーユース(使いすぎ)による筋肉やけんの障害以外の「関節の構造そのものが原因」で起こる疾患として近年注目されている概念です。

 

普通の骨とどう違うの?

股関節は太ももの骨の「骨頭こっとう」と骨盤の「臼蓋きゅうがい」で形成され、臼蓋というソケットにボール状の骨頭がおさまっています。
さらにより関節を安定させるために臼蓋のまわりには軟骨なんこつの組織が存在します。それを「関節唇かんせつしん」といいます。
FAIは股関節を形成する太ももの骨か臼蓋のいずれか、または両方の形態異常が原因で起こります。

FAI病態

 



(図;ernestschilders.comより引用)

FAIの3つのタイプ

形態異常には、

  • 臼蓋側の形態異常とされる「ピンサータイプ」
  • 太ももの骨側の形態異常とされる「カムタイプ」
  • その2つを併せもった「混合タイプ」

の3つが存在します。

FAIの3つのタイプ



(図;physiorehab.inより改変して引用)

症状

  • 股関節の前方の痛み
  • 長時間座っていると、痛みが強くなる
  • 乗用車の乗降時、足を組む際の瞬間的な痛みが特徴
  • 股関節の可動域制限
  • 痛みが強い例では、痛みのために歩き方がおかしくなる

 

原因

ピンサータイプは、臼蓋の屋根の部分が大きいため関節唇が挟まれたり、臼蓋のへりと大腿骨頚部だいたいこつけいぶがインピンジ(衝突)することで軟骨の損傷が起こります。カムタイプは大腿骨頚部が張り出しているため、臼蓋と衝突して軟骨損傷が起こります。

FAI原因

進行するとどうなるの?

股関節を動かしたときに衝突を繰り返すことで、関節唇や軟骨に損傷が生じます。将来的に変形性股関節症へんけいせいこかんせつしょうに移行する可能性があるといわれています。

 

どんな検査をするの?

問診、関節可動域検査かんせつかどういきけんさ、インピンジメントを誘発するテストにてFAIが疑われるものは、病院でレントゲン撮影、3DCT、MRIなどが行われます。

FAI徒手検査

 



(図;http://plasticsurgerykey.com/femoroacetabular-osteoplasty/)

どんな治療があるの?

  1. 患部の安静
  2. 超音波療法
  3. ストレッチ
  4. 運動療法
  5. 徒手療法
  6. 動作訓練

 

超音波療法

1秒間に100万回(1MHz)または300万回(3MHz)の高速度ミクロマッサージで、患部に直接刺激を与えます。患部の柔軟性を改善、血流の改善による痛みの緩和、筋肉の緊張をなくし筋肉のけいれんの改善、微細振動により炎症の治癒を早める、むくみの軽減などに効果があります。詳しくは、超音波治療・ハイボルテージ治療・微弱電流治療(EU910)をご覧ください。
アルコット接骨院超音波ハイボルテージeu910

 

股関節後方の柔軟性獲得

股関節後方の筋肉が硬くなっていることが多いため、ストレッチで柔軟性を改善します。股関節の後方の筋肉が硬くなると硬くなった筋肉が骨頭を前に押し出してしまい、衝突を助長してしまいます。そのため後方の筋肉のストレッチはとても大切です。また、股関節の前方に瘢痕化はんこんかした組織を触れることがあります。股関節の前方に瘢痕化があると挟み込みの原因となるため徒手で瘢痕した部分を取り除きます。

FAI治療

 



(図;関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーションより引用)

動作訓練

FAIは軟骨や関節唇を傷つけ、将来的に変形性股関節症になる恐れがあります。そのため股関節を深く曲げるような動作は避けなければなりません。FAIは骨の形態異常が原因であるため、トレーニングや徒手療法で形態を元に戻すことはできません。なるべく股関節に負担をかけない動作を獲得することが大切です。

FAI動作訓練

 

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