腸脛靭帯炎の原因と治療法

 腸脛靭帯ってなに?

腸脛靭帯ちょうけいじんたいは太ももの外側にある非常に長い組織で、骨盤こつばんとスネの骨をつないでいます。
出発点は大腿筋膜張筋だいたいきんまくちょうきん大殿筋だいでんきんという筋肉と連結しています。
腸脛靭帯自体は筋肉ではなく、筋肉を包む膜(筋膜きんまく)が著しく分厚くなった部分です。


(図;runners-core.jpより引用)

 

腸脛靱帯炎とは

腸脛靱帯炎はランニングによる膝のスポーツ障害です。ランナー膝とも呼ばれています。
膝の曲げ伸ばしを繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外側上顆だいたいこつがいそくじょうかという骨のでっぱりにこすれて炎症を起こし、痛みが発生します。
特にマラソンなどの長距離ランナーに好発します。


(図;www.moveforwardpt.comより引用)

 

症状

  • 初期のうちは長距離を走ったあとの膝の外側の痛み
  • 進行すると膝の屈伸をするだけで痛みが生じてランニングは困難となる
  • さらに進行すると歩いたり階段の昇り降りなどでも痛みが現れる
  • 太ももの骨の外側の骨のでっぱりを押さえると痛い
  • 太ももの外側の緊張が強くなる
  • graspingグラスピングテスト陽性(後述)

 

原因

太ももの骨には「外側上顆」という骨の突出部分があります。
膝を伸ばした状態ではこの突出部に対して腸脛靭帯は前方に位置していますが、
膝を曲げていくと腸脛靭帯は突出部の後方に移動します。
腸脛靱帯炎は、この外側上顆と腸脛靭帯の間で過剰な摩擦が生じておこる疾患です。

 

どんな検査をするの?

腸脛靭帯を手で押さえながら膝を曲げ伸ばしすることで痛みが誘発される(graspingテスト)場合は腸脛靱帯炎が疑われます。
また体重をかけた状態で膝を曲げ伸ばしするテストも行います。
この際、つま先をまっすぐ前に向けた状態、外側に向けた状態、内側に向けた状態で痛みの有無、強さの違いを比べます。


(図;関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーションより引用)

 

どんな治療があるの?

  1. 患部の安静・アイシング
  2. 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
  3. テーピング
  4. ストレッチ
  5. 徒手療法
  6. 運動療法
  7. インソール療法

 

ストレッチ

腸脛靱帯炎では、腸脛靭帯の緊張が非常に高いケースが多いため、腸脛靭帯に付着する筋肉のストレッチが必要です。
腸脛靭帯に付着し、腸脛靭帯の緊張を高めてしまう筋肉は次の通りです。

  1. 大腿筋膜張筋
  2. 大殿筋
  3. 中殿筋ちゅうでんきん小殿筋しょうでんきん
  4. 外側広筋がいそくこうきん

金沢市小立野のアルコット接骨院のストレッチ
(図;http://images.medicinenet.com/images/illustrations/2011-itb-stretches.jpgより引用)

 

靴合わせ・インソール療法

腸脛靭帯炎の症例では、O脚姿勢やつま先が内側を向いている方が多くみられます。
他の治療と並行しながら、靴とインソールで悪い動きを修正すると治りも早く、再発予防にも効果的です。

詳しくは、オーダーメイドインソールの作製のページをご覧ください。