【膝痛】 タナ障害の原因と治療法 【音がする】
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もし『タナ障害』になってしまったら・・・金沢市のアルコット接骨院が対処法を徹底解説
タナってなに?
胎生期に関節を覆う袋(関節包)が造られていく過程で一時的にできる「滑膜ひだ」が、遺残としてその後も存在する状態をいいます。
日本人の約6割に存在すると言われ、「滑膜ひだ」が見かけ上『タナ(棚)』に見えることから、この名前が付けられています。
(図;https://www.pinterest.com/pin/259449628508110435より引用)
タナ障害とは
この「滑膜ひだ」が屈伸時に膝のお皿と太ももの骨の間に挟まれ、
その刺激が繰り返されると「滑膜ひだ」が肥厚したり傷ついたりして症状が出ます。
(図;kotoseikeigeka.life.coocan.jpより引用)
症状
膝の関節の内側に次のような症状が出ます。
- 曲げ伸ばしする時に引っかかる感じがする
- コリッ・ポキッと音がする
- 違和感がある
- 常に膝まわりが重苦しい
- 押すと痛い
- 運動すると痛い
原因
膝の屈伸と打撲を伴うスポーツ種目によく見られます。
また、体質的にタナに厚みがあったり大きかったりする人は、
膝を酷使した状態(オーバーユース)で膝を強打したりすると症状が現れやすくなります。
特に太ももの筋肉が疲労していると、筋肉が緊張しているためタナの摩擦が強くなり、症状が出やすくなります。
どんな人に多いの?
10~20歳代の若い人に多く、男性よりも女性の割合が高いです。
野球、バスケットボール、バレーボール、ハンドボール、陸上競技などのスポーツに多くみられます。
どんな検査をするの?
下図のように膝の内側のタナに親指を当て、膝を曲げ伸ばしすると、
ポキポキという音とともに、弾発現象が生じることで発見できます。
(図;kotoseikeigeka.life.coocan.jpより引用)
どんな治療があるの?
軽症の場合
- 運動量を減らす
- 運動後のアイシングや、炎症を抑えるシップ
- 太ももの筋肉のストレッチング
- テーピング
大抵の場合は激しい運動を控えて安静を保っていれば、徐々に炎症が治まって2ヶ月前後で治ります。
繰り返し痛みが生じたり、数か月にわたって痛みが引かないなど重症の場合
5.病院で痛み止めの注射
6.関節鏡(関節内に挿入する内視鏡)による手術でタナを切除する
ストレッチ
予防として有効なのは、膝周りの筋力を鍛えるトレーニングや、柔軟性を高めるストレッチングを行うことです。
タナの摩擦が弱まり炎症が起きにくくなります。
(図;www.geocities.jp/izumino_girls/tisiki/igaku/zyunan/sutoretti.htmlより引用)
テーピング
①大腿四頭筋の走行に沿ってキネシオテープ(赤)を貼ります。
テープを引っ張らずに貼るのがポイントです。
②膝の内側に若干テープを引っ張りながら半円状に貼り付けます。(黄色)
徒手療法ってどんなことするの?
膝の皿の下には、膝の動きを円滑にする脂肪体という組織があります。
膝への負担が増えると脂肪体に炎症が起こり脂肪体が滑らかに動かなくなります。
脂肪体の柔軟性と滑走性の改善を目的に徒手療法を用います。
この徒手療法は、けして痛みをともなうものではなく、むしろ心地よささえ感じます。
(図;関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーションより引用)