投球時の肘の痛みの正体 野球肘の原因と治療法【金沢市のアルコット接骨院/疾患コラムvol.011】

金沢市のアルコット接骨院です。
今回は野球少年に多い野球肘について解説します。
「野球肘」には内側型と外側型があります。
小学生に多いのは内側型です。
今回は、内側型の野球肘に絞って解説したいと思います。

野球肘とは

野球肘は繰り返される投球動作が肘の関節にストレスを与えることで、肘の軟骨なんこつ靭帯じんたい・筋肉やけんがいたんでしまう疾患です。スポーツ障害として多く見られます。

野球肘の原因

 

野球肘の分類

野球肘は傷んでしまう場所から内側型ないそくがた外側型がいそくがた後方型こうほうがたに分類されます。
小学生の野球肘は内側型がほとんどで、中高生になると外側型が起こることが多くなります。

 

原因

成長期に投球動作を過度におこなうことによって肘へストレスがかかり発症します。

内側型野球肘とは

投球時に生じる肘の障害の多くは、この内側型です。
内側型は投球休止することで手術しなくても治る可能性が高いといわれています。
内側型野球肘の病態には、内側上顆炎ないそくじょうかえん前腕屈筋群ぜんわんくっきんぐんの筋肉の痛み、
内側側副靱帯損傷ないそくそくふくじんたいそんしょう、肘の骨の裂離骨折れつりこっせつ骨端線離解こったんせんりかい尺骨神経障害しゃっこつしんけいしょうがいなどが含まれます。

 

症状

投球時に肘の内側が痛くなります。
痛みの大半はアクセレレーション期(加速期)に発生します。


(図;www.nos-arts.comより引用)

 

どんな検査をするの?

痛みの場所、程度、投球のどのタイミングで痛みが出るか、
肘の曲げ伸ばしがしっかりと出来るかなど関節をチェックします。
外反ストレステストなどの検査も行います。

 

野球肘が疑われる場合はまずは専門医の診察を

内側型野球肘の発症ピークは11~12歳といわれています。
投手と捕手に圧倒的に多く、内側型野球肘が疑われる場合は専門医を受診しレントゲン検査をお勧めします。
野球肘と診断された場合は、医師の指示に従い投球動作を中止してください。
骨に異常があるのか、靱帯に損傷があるのか、筋肉に痛みがあるのかによってそれぞれ投球中止期間が異なります。
指導者の先生のご理解が必要になります。けして気合や根性で治る疾患ではありません。

医師の許可が出た場合は、腕の硬い筋肉のストレッチ、体幹・股関節・肩甲骨まわりの強化や柔軟性向上、
フォーム修正、ウォームアップやクールダウンの指導など競技復帰に向けてプログラムを組んで治療をすすめていきます。
医師によるその後の定期検診も大切です。

 

どんな治療があるの?

  1.  急性期は患部の安静、投球の中止
  2.  超音波治療
  3.  ストレッチ
  4.  筋力トレーニング
  5.  テーピング
  6.  筋膜リリース

 

野球肘になりやすいフォーム

危険なフォームとして、アクセレレーション期での肘下がりや身体の開きの早さなどが挙げられます。
これらのフォームでは肘の内側が投球方向を向くため、
投げるときにボールから受ける反作用の力が、肘の外反する力になってしまいます。

野球肘になりやすいフォーム

投げすぎに注意

セルフチェック

1.肘を押して痛みはありますか?

野球肘の圧痛ポイント

2.肘は左右差なく曲げ伸ばしできますか?

野球肘の可動域制限

3.肘を捻って痛みはありますか?

野球肘の回旋制限

 

 

(筆者;麻多 聡史 アルコット接骨院院長、柔道整復師、オーソティックスソサエティ認定フットケアトレーナーマスターライセンス、ペディグラス社認定足爪補正士、3M社認定テーピングマイスター、Smart tools認定IASTMマニュアルセラピスト、FMS ,SFMA)