【まとめ】足ゆびが痛い5疾患 症状別にみる原因や治療法【金沢市アルコット接骨院のコラム】 

あなたの症状の特徴は?

症状が当てはまるものをクリックしてください。

母趾や小趾がくの字に曲がって痛い(外反母趾・内反小趾)

母趾の付け根が痛い、動きにくい(強剛母趾)

アメフトなどで地面に指を引っかけた(ターフトゥ)

足の指が曲がっている(クロートゥ・ハンマートゥ・マレットトゥ)

母趾が短い(モートンフット)

 

母趾や小趾がくの字に曲がって痛い 外反母趾・内反小趾の原因や症状、治療法

外反母趾・内反小趾とは

外反母趾がいはんぼしとは、足の親指が小指方向に曲がっている状態をいいます。
曲がる角度が大きくなると、痛くて歩けなくなったり、靴に当たり痛くて履けなくなったりします。
さらに痛みをかばって変な歩き方をしていると、膝や股関節、腰や肩にまで悪影響を及ぼします。

外反母趾が「親指が小指方向に曲がる」のに対して、内反小趾ないはんしょうしは、「小指が親指方向に曲がる」状態をいいます。

外反母趾
外反母趾とは
内反小趾
内反小趾とは



症状

外反母趾は、足の親指のつけ根の突き出したところが痛みます。その突出部が靴に当たって炎症を起こして、ひどくなると靴を履いていなくても痛むようになります。
炎症が起こると足の親指の付け根が赤く腫れてきます。外反母趾がひどくなると、親指が2番目の指の下に潜り込んだり、反対に指の上に乗ってしまったりすることもあります。

 

「外反母趾はハイヒールのせい」は間違い

外反母趾は、足の骨の構造のゆがみが原因で起きる疾患です。ハイヒールによる靴の締め付けは直接的な原因ではありません。

 

足のアーチ構造

足の骨はアーチ状の構造をしています。足のアーチは全部で3つあります。親ゆびとかかとを結んだ「内側縦アーチ」と小ゆびとかかとを結んだ「外側縦アーチ」、親ゆびと小ゆびを結ぶ「横アーチ」が組み合わさったドーム形状をしています。

 

外反母趾は骨のゆがみから始まる

外反母趾では横アーチが崩れることが起こります。横アーチが崩れると、中足骨の並びがゆがみます。特に最も内側の第1中足骨は、さらに内側に捻じれるように倒れます。
一度アーチが崩れると体重を支えきれず、第1中足骨は隣の第2中足骨から離れ広がっていきます。親ゆびの付け根の関節に最もストレスがかかります。

足のアーチの崩れ
外反母趾・内反小趾を引き起こす足のアーチの崩れ

 

最大の原因は遺伝

横アーチが崩れ広がってしまう最大の要因は「遺伝」です。
足の形と強さはほぼ持って生まれたものです。女性は男性と比べ遺伝的に足が柔らかいため、外反母趾は女性に多く発症します。女性は妊娠中にホルモンの影響により足がさらに柔らかくなるため、外反母趾などの足の変形が起こりやすくなります。
生まれつき中足骨ちゅうそくこつが長い人も、外反母趾になりやすい体質といえます。

 

どんな治療があるの?

  1. 患部の安静
  2. 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
  3. テーピング・サポーター
  4. インソール療法・靴合わせ

 

外反母趾テーピング

外反母趾テーピングにより横アーチを保持し、進行を予防します。初期のものであれば矯正も期待できます。詳しく次の記事をご覧ください。

外反母趾テーピング

 

靴合わせ・インソール

外反母趾の方は必要以上にゆとりのある靴を履く傾向があります。そのため靴の中で足が余分に動き、とても不安定になってしまいます。
また、ゆとりのある靴を履くとさらに横アーチが崩れてしまい、外反母趾を逆に進行させてしまいます。正確な足のサイズ計測をして足に合った「ピッタリ」靴を履いていただくと、多くの方が、「包み込まれるような心地よい感触」と感じていただけます。はたして皆さんは、今まで靴を履いたときにこのような感触を味わったことでありますか?
「ピッタリ」靴をインソール(中敷)で調整すれば、今まで諦めてきたヒール靴やパンプスも痛みなく履けることがあります。

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親ゆびの付け根の痛み 強剛母趾の原因や症状、治療法

強剛母趾とは

足の親ゆびの関節軟骨がすり減ってくる変形性関節症の一種です。
親ゆびの付け根に反復してストレスがかかるスポーツ(柔道やテニスなど)をしている人に多いといわれています。
症状が進むと関節が破壊されて歩くことが困難になることもあります。
外反母趾とは異なる病態です。

強剛母趾とは
強剛母趾とは

 

症状

  • 軽症のうちは、つまさき立ちをしたり、ハイヒールを履いたときに足の親ゆびのつけ根に痛みを感じる程度
  • 進行していくと、歩行時の蹴り出しの際にも、痛みを感じるようになる
  • 最終的には、親ゆびの関節がほとんど動かなくなる
  • 外反母趾と違って、親指が人差し指のほうに「くの字」に曲がったりすることはない

 

原因

強剛母趾のメカニズムとは
強剛母趾のメカニズムとは

人間は歩くときに、まずかかとで着地をして、重心を足の外側から小ゆびへと移動し、そこから指一本一本を着地させて、最後に親ゆびで蹴り出します。
この最後の蹴り出しで、親ゆびが地面から離れるとき、通常は親ゆびのつけ根の関節が60~70°曲がります。
しかし、強剛母趾では曲りが起こらないので、この部分に大きな圧力が加わります。
そのため、蹴り出しやつま先立ちのような姿勢が繰り返されると、関節部分に異常なストレスがかかり、関節の軟骨がすり減り、小さなトゲのようなものが生じます。
さらに進行すると関節の隙間が狭くなり、関節の動きが悪くなり、痛みが増していきます。

 

どんな検査をするの?

前述の症状に加え、病院でレントゲン検査を行います。

強剛母趾のレントゲン
強剛母趾のレントゲン


(図;syouno-clinic.comより引用)

 

強剛母趾は進行する!

強剛母趾は進行性の疾患です。早期に発見し、病期に応じた適切な治療を行いましょう。

強剛母趾進行分類
強剛母趾は進行していきます

グレード1:軽度から中等度までの骨棘形成
関節裂隙は保たれている

グレード2:中等度の骨棘形成
関節裂隙の狭小化
軟骨下骨の硬化像

グレード3:著しい骨棘形成
関節裂隙の消失
ときに軟骨下骨嚢腫を伴う

 

 

どんな治療があるの?

  1. 痛み止めの内服、貼付
  2. 関節内注射
  3. 靴合わせ・インソール療法
  4. 投薬・手術

 

靴合わせ・インソール療法

靴のロッカーバー機能とは
強剛母趾にはロッカーバー機能付きの靴がおすすめ

蹴り出しの際に痛みを起こさないためには、登山靴のような底の硬い靴のものが効果的です。
また、ロッカーバー構造のある靴を履くことで、親指を反らさなくても蹴り出しができます。
さらに、インソールにより中足骨頭を支えることで親ゆびが上向きに反ってしまうことを防ぎます。

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 アメフトなどの母趾のケガ ターフ・トゥの原因や症状、治療法

ターフ・トゥとは

「ターフ(turf)」とは芝、「トゥ(toe)」とはつま先のことです。
人工芝のような硬い地面で行なうスポーツで多いことが由来とされています。
アメリカンフットボール、サッカー、ラグビーなどで見られます。
図のように爪先立ち状態で上の方向(赤色矢印方向)から過度の力がかかると、
足の親指のMP関節が過度に伸展しんてんされ、足の裏にある靭帯じんたいが損傷されてしまうことをいいます。

ターフトゥ
ターフトゥとは

 

症状

  • 親指のつけ根に腫れと痛みがある
  • 親指を反らせると痛い

 

原因

親指が反らされた状態で地面に着いているときに、ふくらはぎに人が乗り親指が可動域以上に反らされて起こります。

 

どんな検査をするの?

受傷した状況などを確認し、親指の付け根に腫れや痛みがある場合はターフ・トゥが疑われます。
重症かどうかを判断しにくい疾患のため、最終的には病院で検査をしてもらい損傷の度合いを判断します。

 

どんな治療があるの?

軽症のものは、テーピングや超音波療法により10日~2週間で完治します。
一方、靱帯断裂じんたいだんれつ関節包断裂かんせつほうだんれつ種子骨損傷しゅしこつそんしょうなどを合併すると、親指のMP関節に強い炎症症状を呈し歩くのも痛くなります。
この場合、損傷の程度により3~8週の固定を要し、その後、関節可動域かんせつかどういき訓練などを開始します。
また、何度も損傷を繰り返すものでは、地面と中底の適合性を考え、変更するなどの対応も大切です。

 

テーピング

ターフトゥテーピング
ターフトゥに対するテーピング① アンカー(赤)

①はじめに親指と土踏まずにアンカーを巻きます。(赤色)

ターフトゥテーピング
ターフトゥに対するテーピング② 縦サポート(オレンジ)

②次に親指から縦にサポートを貼ります。(オレンジ色)

ターフトゥテーピング
ターフトゥに対するテーピング③ Xサポート(緑)

③さらに土踏まずの中央に向かってサポートを貼ります。(緑色)

ターフトゥテーピング
ターフトゥに対するテーピング④ Xサポート(黄)

④緑のテープに交差するようにサポートを貼ります。(黄色)

ターフトゥテーピング
ターフトゥに対するテーピング⑤ アンカー(赤)

⑤最後に①と同じ箇所にアンカーを貼って完成です。(赤色)

 

環境に応じたシューズ選びを!

左側の図の「天然芝用シューズ」の底を見てみましょう。ポイントといって靴底の突起物がついています。天然芝用のシューズではポイントの数が少ないのが特徴です。さらに地面をしっかりとらえるために、アウトソール(靴の底)は硬い素材でできています。
それに対して、「人工芝用シューズ」はポイントの大きさが小さいのですが数が多くついています。アウトソールは衝撃吸収のために軟らかく、曲がりやすくできています。そのため、ターフトゥの原因になります。
ちなみに右の図は「トレーニングシューズ」ですが、アウトソールが軟らかく、衝撃吸収性に優れています。
競技を行う環境に応じてシューズは選んでください。

路面の環境に応じたシューズ選びを
路面の環境に応じたシューズ選びを

 

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タコやウオノメも 足趾の変形の原因や症状、治療法

クロー・トゥとは

クロートゥとは
クロートゥとは

クロー・トゥは足ゆびの第2、3関節が曲がった状態をいいます。

 

ハンマー・トゥとは

ハンマートゥとは
ハンマー・トゥとは

ハンマー・トゥは足ゆびの第2関節で曲がった状態をいいます。

 

マレット・トゥとは

マレットトゥとは
マレット・トゥとは

マレット・トゥは足ゆびの第1関節で曲がった状態をいいます。

 

症状

  • 靴を履いていて痛い、歩けない
  • 足ゆびの上にタコができ、足裏に魚の目ができる
  • 炎症、腫れ
  • 外反母趾や開帳足の合併
足趾の変形とパンプスの関係
足趾の変形とパンプスの関係

原因

足ゆびの変形の原因多くが、足に合ってない靴を履くことによる変形です。
サイズが小さく先端のスペースが窮屈な靴や、反対に大きすぎる靴も靴の中で足がズレてつま先が当たってしまうため足趾が凸型に変形します。

足趾の変形と合わない靴の関係
足趾の変形と合わない靴の関係

どんな治療があるの?

症状が軽いうちならば、足指のストレッチなどを毎日行えば、改善も期待できます。
しかし、進行するとと元に戻ることは難しくなります。
また、タコやウオノメを処置すると同時に足に合う靴を履いたりインソールで調整することが大切です。(進行させないことが大切です)

 

靴合わせ・インソール療法

まずは足の計測で、ご自身の足を把握し、しっかりと足に合った靴を履くことです。
そして紐靴の場合は、靴を履くたびに紐を結び直すことを徹底します。
変形がひどくなり靴に当たる場合は、シューストレッチャーという器具を使い、部分的に靴を伸ばすことが出来るため、大きめの靴を選ぶ必要はありません。大きめの靴は逆効果になります。
さらに、タコやウオノメ、開張足などはインソールの調整で状態を改善できます。

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詳しくはこちらのページをご覧ください。

  

足の型と靴選び

足の型

■エジプト型(日本人の60~70%)
親指が一番長い足

■ギリシャ型(約20%)
人指し指が一番長い足

■スクウェア型(約10%)
指の長さがほとんど同じ足

靴の型

★オブリーク
親指を頂点に小指にいくに従って短くなるカーブを描く

★ラウンド
人指し指もしくは中指を頂点に対称的なカーブを描く

★スクウェア
指の長さが変わらず四角い形になっている

足の形と靴のトゥボックスの形
足の形と靴のトゥボックスの形

足趾の変形とバランスの関係

うきゆびバランス
浮きゆびだとバランスが悪い

足趾の変形があると「浮き趾」が発生します。浮き趾というのは足趾が地面につかずバランスが悪くなった状態です。
足趾で体を支えられないために、体の重心がかかとの方へ片寄ってしまいます。
かかとへの片寄りは左右差を伴うため足裏が不安定になってしまいます。
この足裏の不安定を補うためにひざ・腰・首などに負担がかかり、衝撃やねじれが日常生活の中で繰り返され、
原因のはっきりしない痛みや体の不調が起こってきます。

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外反母趾になりやすい!? 母趾が短い人(モートン・フット)の原因や症状、治療法

モートン・フットとは

親指の骨(第1中足骨ちゅうそくこつ)が、2番目の骨(第2中足骨)より短い形状の足のことを、モートンフットと呼びます。

モートンフットとは
モートンフットとは

症状

モートン・フットは生まれつきのもので、これ自体が治療の必要性があるものではありません。
ただし、通常の足の人と比べると、足が内側に落ち込みやすくなるため、次のようなリスクがあるといわれています。

  1. 扁平足へんぺいそくになりやすい
  2. 外反母趾がいはんぼしになりやすい
  3. 膝痛・腰痛になりやすい
  4. 足の裏にタコが出来やすい

 

原因

持って生まれたものです。まれに外反母趾の手術後にモートン・フットになることがあります。

 

モートン・フットの見つけ方

ゆびの付け根の関節をしっかりと曲げると、中足骨頭ちゅうそくこっとうのふくらみが見えてきます。
通常の場合は第1中足骨と第2中足骨はほぼ同じ長さです。
第1中足骨よりも第2中足骨が長い場合はモートン・フットとよばれる状態です。
親ゆびそのものが短い場合もありますし、見た目では親ゆびが長い場合もありますので、注意が必要です。

モートンフットの見つけ方
モートンフットの見つけ方

モートン・フット自体は治療の必要なし

第1指中足骨の接地が十分でないと、第2指中足骨に2倍の荷重負荷がかります。
足が内側に落ち込み、足首の内側の筋肉に不自然な圧迫がかかります。
モートンフットのアスリートは普通の足に比べ第2中足骨の骨折が多いとも報告されています。
モートン・フット自体は、治療は必要ありません。
大切なのは、モートン・フットの特性を理解した上での靴選びやインソール装着により、
疲労骨折ひろうこっせつをはじめ他の部位への障害を予防することです。

Writter
麻多 聡史 アルコット接骨院院長、柔道整復師、オーソティックスソサエティ認定フットケアトレーナーマスターライセンス、ペディグラス社認定足爪補正士、3M社認定テーピングマイスター、Smart tools認定IASTMマニュアルセラピスト、FMS ,SFMA