足のしびれにはさまざまなタイプがあります。それぞれ原因も違えば、治療法も異なります。

症状の特徴からタイプ別にさまざまな足のしびれについて詳しく解説します。現在の症状から、ご自身のしびれのタイプを選んでください。

足がしびれる6つの疾患

▼症状が当てはまるものをクリックしてください。

腰の真ん中の痛みや足のしびれ(腰椎椎間板ヘルニア)

足~お尻のしびれや痛み(腰椎すべり症)

歩くと足の痛みやしびれが強くなる(腰部脊柱管狭窄症)

内もものしびれ(閉鎖神経障害)

膝の内側のしびれや痛み(ハンター管症候群)

足の裏の灼熱感、チクチクする痛み(足根管症候群)

足のしびれ、腰中央の痛み 腰椎椎間板ヘルニアの原因や症状、治療法

腰椎椎間板ヘルニアでやってはいけないこと!

✔ 前かがみ動作

✔ 重い荷物を持ち上げる

✔ 長時間の座位

足のしびれの原因となる椎間板ついかんばんってなに?

人間の背骨は、24個の骨で構成されています。そして、その骨と骨の間には、「椎間板」とよばれる軟骨なんこつがあり、クッションの役割をしています。
さらに、椎間板は、繊維輪せんいりん(まわりの硬い部分)と、髄核ずいかく(中心部分)で構成されています。

椎間板の解剖

椎間板とは

椎間板ヘルニアの症状

  • 最初は腰痛が現れ、その後片側の足の痛み・しびれが出てくる
  • 重い物を持ったときなど、急に腰痛が出現する場合や徐々に腰痛が起きる場合がある
  • 太ももからふくらはぎ、すね、足にかけて電気の走るような痛みやしびれ
  • ほとんどは片側
  • 咳やくしゃみで増悪する
  • 筋力低下(膝折れやスリッパが脱げるなど)
  • 排尿はいにょう排便はいべんの感覚がわからなくなる(緊急に対処しなければならない)

椎間板ヘルニアの原因

椎間板と喫煙の関係

椎間板と喫煙の関係

椎間板が年齢とともに変性すると、水分の含有量が減少してきます。
水分を失い弾力性の低下した椎間板にひねりなどが繰り返し加わることで線維輪に亀裂が入ると考えられています。
椎間板ヘルニアは、あるひとつの原因で起きるわけではなく、いろいろな因子が影響して発症します。
重労働・喫煙などの環境因子や遺伝的因子の影響があると考えられています。

椎間板ヘルニアで腰痛はなぜ起こるの?

線維輪表面は椎骨洞神経ついこつどうしんけいという神経が支配しています。
椎間板に何らかの刺激が加わった場合、背中方向へ向かう神経を通じて腰の周辺の筋肉や皮膚に痛みを送ります。
また、傷んでいない椎間板の内部は神経の分布はありません。
しかし椎間板が損傷を受けると、修復される過程で誤って血管と神経が椎間板の中に入り込んでしまいます。
そうすると椎間板内の炎症を感知して、慢性腰痛の原因となってしまいます。

椎間板性腰痛

椎間板性腰痛の現れ方

腰痛の現れ方

椎間板の神経支配

椎間板の神経支配


椎間板の神経支配

椎間板ヘルニアの検査

問診で痛みの出方や程度を確認します。
筋肉の萎縮いしゅくや筋力低下の有無、腱反射けんはんしゃやSLRテスト、FNSテストという特殊な検査をして腰椎のどの骨と骨の間で神経が圧迫されているかを調べます。
足に力が入らない、排尿・排便障害があるなどの症状の場合は、早急に病院でMRIなどの精密検査が必要となります。

椎間板ヘルニアの症状が出る部位はさまざま

腰椎は5つの骨で構成されます。
どの骨と骨の間の椎間板がヘルニアを起こしていて、どの神経を圧迫しているかによって現れる症状が異なります。
最も多いのは、腰椎の4番目と5番目の間のヘルニアです。

椎間板ヘルニア痛みやしびれの場所

椎間板ヘルニアによるしびれの場所

感覚麻痺の部位

椎間板ヘルニアの治療

  1. ぎっくり腰のような急性のものは安静が必要、コルセットなど
  2. 愛護的あいごてきなストレッチ・マッサージ
  3. 筋力トレーニング
  4. 坐骨神経ざこつしんけいの滑走エクササイズ
  5. 電気治療・温熱治療
  6. 筋膜リリース
  7. キネシオテーピング
  8. 症状が強い場合は病院で内服治療、ブロック注射など、場合によっては手術

椎間板ヘルニアは手術しないと治らないの?

結論から言いますと、手術しなくても症状が自然に消える場合がほとんどです。
椎間板ヘルニアだと診断されて、手術せずに5年後に症状が残っていたのは10%以下だという報告もあります。
ヘルニアのでっぱりを人間が元々もっている免疫細胞めんえきさいぼうであるマクロファージが取り除いてくれるからです。

椎間板ヘルニアでは安静にしないといけないの?

安静にしなければならない期間はせいぜい3日ほどです。安静にすることはむしろ害があるとされています。
実際には、2~3日の急性期を過ぎたら少しずつ動き始めることが薦められています。
そのほうが回復しやすいことも分かっています。
ただし、前かがみ姿勢で作業を継続すると椎間板の中の圧が上がってしまうので避けたほうがよいでしょう。

姿勢による椎間板内圧の変化

姿勢による椎間板内圧の変化

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足~お尻のしびれや痛み 腰椎すべり症の原因や症状、治療法

腰椎すべり症でやってはいけないこと!

✔ 腰を反らせる動作

✔ 肥満

✔ 歩きすぎる

足からお尻のしびれの原因になる腰椎ようついすべり症とは

腰の骨は第1腰椎から第5腰椎まであり、何らかの原因により骨がずれてしまうことがあります。これを腰椎すべり症と言います。
その原因によって、「形成不全性けいせいふぜんせいすべり症」、「分離ぶんりすべり症」、「変性へんせいすべり症」、と大きく3つのタイプがあります。

分離すべり症とは

椎弓の疲労骨折である分離症が原因となり骨がずれるものです。
分離症とは、骨折により背骨が割れ、背骨の前と後ろが離れ離れになった状態です。
これにより、連続性を失った椎体が前方へすべってしまうのが分離すべり症です。
分離すべり症は、第5腰椎に多くみられます。

腰椎分離すべり症とは

腰椎分離すべり症とは

変性すべり症とは

すべり症の中で最も多いのは、「変性すべり症」です。
変性すべり症は第4腰椎に多く見られ、次に第5腰椎、第3腰椎に見られます。
50~60歳くらいの女性に多い疾患です。
原因としては、女性ホルモンの影響や、閉経による女性ホルモンの減少によって骨粗しょう症が進行することなどがいわれていますが、詳しい原因はまだわかっていません。

腰椎変性すべり症とは

腰椎変性すべり症とは

すべり症の症状

分離すべり症

  • 繰り返す腰痛
  • 慢性的な腰痛と足の痛み
  • 通常、排尿排便障害は認めない

変性すべり症

  • 腰痛
  • 足の痛み、足のしびれ
  • 歩くと足の痛みやしびれ感が出現し、休むと軽快する(間欠性跛行)
  • 会陰部のしびれ感や、排尿排便障害

すべり症が悪化するとどうなるの?

すべり症が悪化すると神経が通るトンネルである脊柱管せきちゅうかんが狭くなり神経を圧迫してしまいます。
特に馬尾神経ばびしんけいという神経の束が圧迫を受けると症状が重篤化じゅうとくかします。
両脚のしびれやマヒが広範囲に及び、足の脱力感も見られます。
馬尾神経は膀胱ぼうこう直腸ちょくちょうの働きにも関係しているため排尿はいにょう排便はいべんの異常が見られたり、会陰えいん部のほてりや異常感覚、男性では異常な勃起ぼっきが起こることがあります。
この馬尾神経の圧迫は、変性すべり症があると起こりやすいことがわかっています。

腰椎変性すべり症神経の圧迫

腰椎変性すべり症が悪化すると・・・

すべり症の検査

一般的には、病院でレントゲン検査で診断されます。
圧迫されている部位、神経の圧迫の度合いなど詳しい診断にはMRI検査を行います。
ただし、すべり症があっても無症状の例も存在します。
つまり骨がズレて神経を圧迫しても、痛みやしびれを起こさないこともあります。
そのため症状が本当にすべり症が原因なのかを詳細に調べる必要があります。
当院では問診や触診を大切にしており、筋肉の緊張、精神状態や生活背景などレントゲンやMRIではわからない部分を診ていくことを心掛けております。

すべり症の治療

  1. ストレッチ・マッサージ
  2. 筋力トレーニング
  3. 電気治療
  4. 筋膜治療

すべり症では「反り腰」姿勢は危険!!

腰椎すべり症と腰椎過前弯の関係

腰椎すべり症と反り腰の関係

健常な腰の骨はなだらかなカーブを描いています。そのカーブが強くなると、「反り腰」の状態になります。腰が反っていると腰椎には常に前方にすべる力が働いてしまいます。ではなぜ腰が反ってしまうのでしょう。1つはお腹とお尻の筋肉が弱ってしまうことです。2つ目は腰の筋肉が過剰に緊張してしまうことと、股関節の前側を走る筋肉が縮こまってしまうことです。弱ったお腹とお尻の筋肉を鍛えることと、緊張して硬くなった腰と股関節の筋肉をストレッチで伸ばすことが治療になります。

すべり症に対する筋膜リリース

反り腰が強くなった結果、腰の筋肉は強く緊張してしまいます。
緊張状態が続くと、筋膜(筋肉を包むサランラップのようなもの)が分厚くなったり、他の組織と癒着して身動きが取れなくなってしまいます。

このような癒着障害は、これまでの湿布や電気といった治療法では効果があまり見られないことがわかってきました。当院では、筋肉や靭帯などの癒着障害に対する治療として、IASTM Tools(Instrument-Assisted Soft-Tissue Mobilization)を使用しています。
IASTMは癒着障害を治療することを可能にする全く新しい治療ツールです。

腰背部へのIASTM

腰背部の筋癒着に対するIASTM療法

腰背部の筋癒着に対するIASTM療法。

つっぱり感などの症状は劇的に改善し、赤みは2日ほどで消えます。

関連記事
詳しくは、最先端の筋膜治療 IASTMのページをご覧ください。

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足の痛みやしびれで歩けない 腰部脊柱管狭窄(症)の原因や症状、治療法

脊柱管狭窄症でやってはいけないこと!

✔ 腰を反らせる動作

✔ 肥満

✔ 歩きすぎる

脊柱管せきちゅうかんとは

腰は5つの骨から出来ています。その骨を重ねていくと縦にトンネルが形成されます。それが「脊柱管」です。
脊柱管のトンネルの中を神経が通っています。
体を動かす命令を出したり、痛みなどの情報を脳に伝達する「脊髄神経せきずいしんけい」が収まっています。

脊柱管とは

脊柱管とは

足の痛みやしびれの原因になる腰部脊柱管狭窄せきちゅうかんきょうさくしょう)とは

腰の脊柱管が狭くなって、馬尾神経ばびしんけい神経根しんけいこんが圧迫されてさまざまな症状がでる病気です。

  • 高齢の方
  • 若いときに重労働や重いものを持つ職業をした方
  • 腰を痛めたことがある方
  • 長時間運転する方に起こりやすいことがわかっています。

    脊柱管狭窄症画像

    腰部脊柱管狭窄症とは

脊柱管狭窄症の症状

  • 足の痛み(両側または片側)
  • 足の感覚障害、しびれ
  • 足の筋力低下
  • 歩行すると足の痛みのために歩行が困難になるが、安静にすると痛みは消えて再び歩行が可能になる間欠性跛行かんけつせいはこう
  • 進行すると、排尿障害はいにょうしょうがい会陰部えいんぶ異常感いじょうかんかくなどが出現

脊柱管狭窄症で起こる間歇性跛行とは

安静にしているときは症状がないのに歩き続けていると、足の痛みやしびれが強くなり、力が入りにくくなったり、歩くのが辛くなったりします。
しかし、しばらく前かがみになって休むと、痛みやしびれが楽になりまた歩けるようになります。
こういった症状を「間欠性跛行」といいます。
症状が進むと、歩ける距離がだんだん短くなって、立っているだけで症状が出てくることもあります。

脊柱管狭窄症間欠性跛行画像

腰部脊柱管狭窄症の間欠性跛行

歩きはじめは症状がない

脊柱管狭窄症間欠性跛行画像

腰部脊柱管狭窄症の間欠性跛行

しばらく歩くと足にしびれや痛みが出現。歩くことが困難になる。

脊柱管狭窄症座ると軽減画像

腰部脊柱管狭窄症の間欠性跛行

座って前かがみになると症状が軽減する

脊柱管狭窄症と似たような症状に注意!

高齢者の間欠性跛行は、腰部脊柱管狭窄(症)によるものが最も多いのですが、慢性動脈閉塞症まんせいどうみゃくへいそくしょうでもみられます。脊柱管狭窄(症)も慢性動脈閉塞症も、60歳以上の男性に多く、間欠性跛行が特徴であるため非常によく似ています。
この2つの疾患の違いは、脊柱管狭窄(症)の場合は立ち止っただけでは症状が治まりません。座るか前かがみにならなければならないのが特徴です。
慢性動脈閉塞症の場合は立ち止ると速やかに症状が消失します。脊柱管狭窄(症)はカートを押したり自転車に乗ったりすれば、症状が出ないのも特徴です。

  • 症状の現れ方

1.脊柱管狭窄症では

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い画像

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い


自転車では症状が現れない

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い画像

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

前かがみ歩行では症状が現れない

2.慢性動脈閉塞症では

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い画像

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い


自転車でも症状が現れる

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い画像

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

前かがみ歩行でも症状が現れる

  • 症状の治まり方

1.脊柱管狭窄症では

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

立ち止まっても軽減しない

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

座るか前かがみになると軽減する

2.慢性動脈閉塞症では

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い



立ち止まると治まる

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

脊柱管狭窄症と慢性動脈閉塞症の間欠性跛行の違い

立っていても治まる

脊柱管狭窄症の原因

加齢、外傷による椎骨ついこつにトゲが出来たり、脊柱管周辺の組織が分厚くなることが原因となります。
また、背骨がズレてしまうすべり症や、背骨を支える靱帯じんたいである黄色靭帯おうしょくじんたいが分厚くなったりや石灰化せっかいかが起こることも原因となります。

脊柱管狭窄症の原因画像

脊柱管狭窄症の原因

脊柱管狭窄症の検査

問診と身体所見、腱反射けんはんしゃ知覚異常ちかくいじょうの有無、筋力などを調べることで疑われます。
最終的には病院でレントゲン検査やMRI検査で、脊柱管が狭くなり、神経の圧迫が認められると脊柱管狭窄(症)と診断されます。

脊柱管狭窄症の治療

  1. 姿勢矯正
  2. ストレッチ・マッサージ
  3. 筋力トレーニング
  4. 電気治療・温熱治療
  5. インソール療法
  6. 症状が強い場合は、病院で神経の血流を回復する内服薬や点滴など。場合によっては手術。

脊柱管狭窄症の姿勢矯正

腰部脊柱管狭窄(症)の方の姿勢として、

  1. スウェイバック姿勢
  2. 反り腰姿勢

が多くみられます。

両方の姿勢とも、上半身重心の後方化と骨盤が前方に移動しているのが特徴です。
両方の姿勢とも脊柱管狭窄(症)にとっては悪い姿勢です。
ストレッチやインソールにより姿勢を改善していきましょう。

緊急を要する症状

  • 足にマヒが出る場合
  • 痛みが強く日常生活に支障をきたすような場合
  • 尿や便に関する症状がでている場合

これらの場合は、基本的には手術が適応されます。
このような症状が出ている場合には早急に専門医の診察をおすすめします。

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内もものしびれ 閉鎖神経障害の原因や症状、治療法

閉鎖神経ってなに?

閉鎖神経へいさしんけいは、腰から出る神経が一本の束になって、骨盤内を下降した後、前枝と後枝の2本に分かれます。
その後、閉鎖管へいさかんというトンネルの中を通って太ももに至ります。
前枝ぜんしは内ももの筋肉を支配し、一部は内ももの皮膚の感覚を支配しています。
後枝こうし外閉鎖筋がいへいさきんという筋肉を貫き、太ももを下降し膝の内側に至ります。

閉鎖神経の走行

閉鎖神経の走行

内もものしびれが生じる「閉鎖神経障害」とは

閉鎖神経はトンネルや筋肉を貫いて走行するため、そこで何らかのトラブルが発生すると神経に障害を起こし内もものしびれなどを起こします。

症状

  • 内ももの感覚障害
  • 内ももの筋肉の筋力低下(足を内側に閉じる力)
  • 鼡径部や内ももの痛み
  • 膝の内側の痛み
  • 太ももの内側のけいれん
閉鎖神経障害しびれの場所

閉鎖神経障害 しびれの場所

閉鎖神経障害の原因

閉鎖神経になんらかの圧迫や牽引けんいんなどの刺激が加わり神経に炎症が起こることが原因です。
閉鎖孔へいさこうヘルニアが原因と言われていますが、閉鎖神経は外閉鎖筋という筋肉を貫通しているため、
この外閉鎖筋が緊張して硬くなると神経障害しんけいしょうがいを起こす可能性があります。
また、高齢女性に多く発症する特徴があります。
特に腰や股関節の手術をした方や高齢者のように、骨盤まわりや足の筋力が低下した状態では、
日常生活で外閉鎖筋に過大な負荷がかかるため、閉鎖神経障害が発生しやすいと報告されています。

閉鎖神経障害の検査

外閉鎖筋を貫通した部分で神経を圧迫している場合、外閉鎖筋を押さえると強い痛みを訴えます。
また、外閉鎖筋をピンと張らせた格好をとった上で、膝を曲げ伸ばしすると痛みが再現されます。
前述の神経症状とともにこのような所見がある場合は、外閉鎖筋由来の閉鎖神経障害が疑われます。
あまりに症状が続く場合は、骨の変化や腫瘍、炎症が原因のこともあるため、病院でレントゲン検査を行います。

閉鎖神経の走行

閉鎖神経障害と外閉鎖筋の関係

閉鎖神経障害の治療法

  1. 患部の安静
  2. 運動療法
  3. ストレッチ
  4. インソール療法

運動療法はどんなことをするの?

まず始めに、硬くなった外閉鎖筋の緊張をとる必要があります。
筋肉の緊張を取り除くには、反復収縮はんぷくしゅうしゅくというテクニックを用います。
筋肉は正しく収縮した後は必ずリラックスして緩むという性質を利用したものです。
外閉鎖筋の緊張がとれたら、次に閉鎖神経がトンネルの中をきれいに動けるように滑走性を高める治療をしていきます。



(図;関節機能解剖学に基づく 整形外科運動療法ナビゲーションより引用)

靴合わせとインソール療法

閉鎖神経障害の多くは、腹筋や背筋など骨盤まわりや足の筋力低下が関係しています。
また、身体のバランスが悪く筋肉の使い方に不均衡があると特定の筋肉に負担がかかることになります。
靴合わせとインソールにより、靴の中の環境を良くすることで足元から身体のバランスを整えます。

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詳しくは、オーダーメイドインソールの作製のページをご覧ください。

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足の裏の灼熱感、しびれ  足根管症候群の原因や症状、治療法

足根管症候群でやってはいけないこと!

✔ 合わない靴

✔ 歩きすぎる

足の裏のしびれの原因 足根管症候群とは

足首の内側には後脛骨神経こうけいこつしんけいという神経が存在します。この神経は内くるぶしの後ろを通り方向を換え足の先まで伸びます。
内くるぶしの後方で方向を換える際に屈筋支帯くっきんしたいとよばれるバンドの下を通ります。
その屈筋支帯と骨との間のトンネルを「足根管そっこんかん」といいます。
足根管の中で後脛骨神経が圧迫されると、足の裏の痛みやしびれが発生するものを足根管症候群といいます。

足根管症候群とは

足根管症候群とは

足根管症候群のしびれの場所

足根管症候群 しびれの場所

足根管症候群の症状

  • 足の裏の灼熱感、チクチクする痛み、しびれ
  • 足首の内側の痛みがつま先まで放散する
  • 立つ・歩くなどの足に荷重する動作、また特定の靴を履くと痛みが悪化する
  • 基本的には安静にすると軽快するが、ときには安静時にも痛みがある

足根管症候群の原因

主な原因はガングリオンや神経鞘腫しんけいしょうしゅなどの腫瘍しゅようによるもので、ほかにはネンザや骨折後の内くるぶしの変形やれ、静脈瘤じょうみゃくりゅう腱鞘炎けんしょうえん、スポーツ障害などがあります。

足根管症候群の検査

足の裏の感覚障害かんかくしょうがい、足根管部を押さえて痛い、チネル徴候ちょうこう
dorsiflexion-eversionドルジフレクションエバーションテストなどで陽性になれば足根管症候群が疑われます。

足根管症候群チネルサイン

足根管症候群 チネルサイン

ジョガーズフットdorsiflexion test

足根管症候群 dorsiflexion test

足根管症候群の治療法

  1. 患部の安静
  2. 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
  3. 筋膜治療
  4. 後脛骨神経の滑走・伸張訓練
  5. テーピング
  6. インソール、靴合わせ

足根管症候群に対する超音波療法

足根管内部に超音波治療器を使い1秒間に100万回(1MHz)または300万回(3MHz)の高速度の振動刺激を与えます。神経や筋肉の柔軟性や血流の改善により疼痛軽減効果、炎症をおさえる効果などがあります。

足根管症候群に対する筋膜リリース

関節まわりの痛みには、筋肉や靭帯などが通常よりも硬くなりその周辺の組織と癒着してしまう障害があります。
最近の研究で、従来の治療法(消炎鎮痛剤・従来の電気治療)では、このような周辺組織との癒着による痛みの回復には効果が低いということがわかってきました。
リハビリテーションの先進国である欧米では、筋肉や靭帯などの癒着障害に対する治療として、IASTM Tools(Instrument-Assisted Soft-Tissue Mobilization)がここ数年で台頭してきました。
IASTMは軟部組織機能障害を探し、治療することを可能にする全く新しい治療ツールです。



痛みがある部分では、筋膜組織の癒着や肥厚がみられます。





筋膜の癒着や肥厚部分を特殊な器具を使って分解することで、ヒアルロン酸が排出され、筋膜組織間の正常な滑りを回復させます。



癒着や肥厚部分が改善するとわずかな発赤がみられます。血流が改善した証拠です。
即時的な効果があり、通常は施術後すぐに効果がみられます。

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足部の変形と足根管症候群の関係

かかとが内側に倒れる回内足では、バンド(屈筋支帯)の緊張が強くなり、その中を通る神経を締めつけてしまいます。
外反母趾などのゆびの変形があると、さらに状態を悪化させます。

足部の変形と足根管症候群の関係

足部の変形と足根管症候群の関係

インソールによる回内足の補正

インソールによる回内足の補正

靴合わせ・インソール療法

詳しくは、オーダーメイドインソールの作製のページをご覧ください。

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Writter
麻多 聡史 アルコット接骨院院長、柔道整復師、オーソティックスソサエティ認定フットケアトレーナーマスターライセンス、ペディグラス社認定足爪補正士、3M社認定テーピングマイスター、Smart tools認定IASTMマニュアルセラピスト、FMS ,SFMA