踵の痛みにはさまざまなタイプがあります。それぞれ原因も違えば、治療法も異なります。

症状の特徴からさまざまなタイプの踵の痛みについて詳しく解説します。

現在の症状から、ご自身の痛みのタイプを下から選んでください。

かかとの痛みを起こす6疾患

▼症状が当てはまるものをクリックしてください。

踵をつくと痛い(有痛性踵パッド)

踵のまん中が痛い(踵骨下滑液包炎)

足の裏をつけると痛い(足底筋膜炎・足底腱膜炎)

アキレス腱の踵に付着する部分が痛い、腫れている(アキレス腱下滑液包炎・ハグルンド変形)

アキレス腱そのものが痛い(アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎)

成長期の子供が踵を痛がる(シーバー病)

踵をつくと痛い 有痛性踵パッドの原因や症状、治療法

有痛性踵パッドとは

有痛性踵パッドというのは有痛性踵部脂肪褥(ゆうつうせいしょうぶしぼうじょく)、Heel fat pad syndrome(ヒールファットパッドシンドローム)というよく似た2つの病態のものを合わせてこう呼びます。

下の図のように、かかとの下には脂肪のかたまり(踵骨下脂肪体)があって、かかとに体重が乗った際の衝撃吸収をしています。

その脂肪の弾力性が低下してしまい、かかとの骨が直接地面にぶつかることによって痛みが生じる疾患です。

踵骨下脂肪体

踵骨下脂肪体とは

有痛性踵パッドの症状

まず体重が乗ったときに、かかとの骨の下に痛みがあります。その部分を指で押さえると痛いのも特徴です。これを圧痛といいます。

見た目は目立つような腫れはないことがほとんどですが、かかとの弾力性がなくなるため、骨が簡単に触れることができるようになります。

底の硬い靴や薄い靴を履くと痛みが出やすくなります。

また、スポーツをする場合、長距離を走るとかかとの下の方が痛みが強くなります。

有痛性踵パッドの原因

歩いているとき、かかとには実際の体重より大きな圧力がかかっています。その重みや衝撃を吸収しているのが「踵部脂肪体(しょうぶしぼうたい)」です。

かかとに繰り返し衝撃がかかり続けると、脂肪体の安定性が損なわれ、踵部脂肪体の弾力性が低下します。脂肪体とかかとの骨との間でズレを起こす力が発生して起こります。

加齢とともに脂肪体の弾力性が失われていくため、やはり中高年以降の方に多い疾患といえます。また、運動を始めたばかりの初心者ではフォームが未熟でかかとに強い衝撃がかかるため、多くみられます。

有痛性踵パッドと足底腱膜炎の違い

かかとの痛みといえば「足底腱膜炎」が有名ですが、有痛性踵パッドの発生年齢は足底腱膜炎よりも高めです。

足底腱膜炎は足底腱膜のかかとの骨に付着する部分が痛いのに対し、有痛性踵パッドは踵部脂肪体の全周に痛みがあることが特徴です。

足の裏の痛みの鑑別

有痛性踵パッドと足底腱膜炎の痛みの部位の違い

脂肪体の弾力性も低下していることが多いため、有痛性踵パッドではかかと部分が薄く感じられます。

しかし、中には脂肪体の弾力性も変わらず、発症年齢もよく似ていて見分けがつきにくいこともあります。

有痛性踵パッドの治療法

痛みの強い急性期は安静、アイシングを行い、急性期が過ぎたらホットパック、超音波、低周波などの物理療法を行います。

どうしても歩かなければならないときやスポーツをしなければならないときは、サポーターで衝撃を吸収してかかとへの負担を軽減したり、テーピングで脂肪体の機能をサポートすることも有効です。

有痛性踵パッドに対するテーピング

用意するテープは次の通りです。

・非伸縮性テープ 15cm × 1本

・非伸縮性テープ 15~20cm × 4~5本

踵の外側から内側に向かってアンカーを貼ります。

有痛性踵パッドテーピング

有痛性踵パッドテーピング① アンカー

次に、脂肪体を集めながらテープを貼ります。

有痛性踵パッドテーピング

有痛性踵パッドテーピング② 脂肪を寄せるように

有痛性踵パッドテーピング

有痛性踵パッドテーピング③ 横サポート

テープを半分ずつ重ねて3~4回繰り返し貼ります。

剥がれてこないように①と同じようにアンカーを貼って完成です。

有痛性踵パッドテーピング

有痛性踵パッドテーピング④ 繰り返し横サポートを貼って仕上げにアンカーを貼って完成

カラー付きで分かりやすく説明します。

①アンカーを貼ります。

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング① アンカー(赤)

②次に横サポートを4本貼ります。

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング② 横サポート(緑)

③半分ずつ重ねながら貼ります。

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング③ 横サポート2本目(黄)

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング③ 横サポート3本目(緑)

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング③ 横サポート4本目(黄)

④最後にアンカーを貼って完成です。

有痛性踵パッドテーピング色付き

有痛性踵パッドテーピング④ アンカー(赤)

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踏み込んだ時に踵のまん中が痛い 踵骨下滑液包炎の原因や症状、治療法

踵骨下滑液包炎とは

まず「踵骨下滑液包」というものについて説明します。

かかとの骨の下には滑液包(かつえきほう)という衝撃を吸収するクッションの役割をする組織があります。

このクッションのことを踵骨下滑液包といいます。

踵骨下滑液包炎

踵骨下滑液包炎とは

この部分に繰り返し衝撃がかかったり、強い衝撃が加わったりすると炎症を起こすことがあります。

この炎症により痛みなどを起こすことを「踵骨下滑液包炎」といいます。

踵骨下滑液包炎の症状

かかとの骨の下の真ん中に腫れや痛みが特徴的です。

靴を脱いで裸足で歩くとかかとがズキズキ痛みます。

熱感を伴うこともあります。また、コリコリした腫瘤を触れることもあります。

踵骨下滑液包炎の原因

かかとに繰り返し衝撃がかかることで発症します。

急にランニングを始めた人や中高年ランナー、サイズの合っていない靴を履いている人などにみられます。

踵骨下滑液包炎と足底腱膜炎との類似点

かかとが痛い疾患に、「足底腱膜炎(そくていけんまくえん)」がありますが、歩き出しや長時間の歩行が痛かったり、かかとの周りに押すと痛い部分があったりと踵骨下滑液包炎と足底腱膜炎はよく似ています。

違いは、踵骨下滑液包炎の場合は、かかとの骨の真下で痛みを感じやすい点で足底腱膜炎とは異なります。

足底腱膜炎と踵骨下滑液包炎の違い

足底腱膜炎と踵骨下滑液包炎の違い よく似てるけど違います

踵骨下滑液包炎の検査

ランナーなどの繰り返し外力が原因であることから、かかとの骨の疲労骨折(ひろうこっせつ)との鑑別も大切です。

かかとの骨を横から叩いてみて骨にひびく場合は、病院でレントゲンやMRI検査が必要です。

踵骨の疲労骨折

踵骨の疲労骨折の可能性もあるため注意が必要

踵骨下滑液包炎の治療法

かかとにかかる衝撃を減らすことで痛みも軽減します。パッド、テーピング、インソール等を使用してかかとを保護します。

どうしても歩かなければならないときは、靴のインソールのかかと部分をピンポイントでくり抜くことも効果的です。

炎症を抑えるには、超音波治療により炎症を抑え痛みを軽減できます。

足を地面につけないくらい症状が強い場合は病院で痛み止めなどの薬物療法を行います。

踵骨下滑液包炎に対するかかとの保護パッド

アルコット
剣道選手に生じた踵骨下滑液包炎に対して作製したパッドについて詳しく記載してあります。下記の記事をお読みください。
関連記事

踵骨下滑液包炎に対するテーピング

かかとを保護するためのテーピング方法です。
詳しくは、有痛性踵パッドのページをご覧ください。

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足の裏の痛み 足底腱膜炎(足底筋膜炎)の原因や症状、治療法

足底腱膜って?

足底腱膜(そくていけんまく)はかかとから足の指まで続く腱(けん)の膜のことです。強靭な組織で、足の土踏まず(縦アーチ)を支える役割があります。

また足にかかる衝撃を吸収する重要な働きをします。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)とは

先ほど説明した足底腱膜がわずかに断裂し炎症がおこり痛みをもたらす疾患です。痛みの出る場所としては、かかとの骨の前付近に多くみられます。

足底腱膜炎痛みの部位

足底腱膜炎 痛みの部位

40~50歳代以上の方に多くみられますが、スポーツ選手などでは若年者でも発症します。

足の裏やかかとの痛みが特徴です。足の裏を押すと痛い場所があります。

朝の一歩目などの動き始めが痛いのが特徴的です。

足が地面に着く瞬間または、離れる瞬間が痛いことが多いです長時間立っていると痛くなることもあり、またひどくなると足の裏のしびれ感も感じることがあります。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)の原因

足底腱膜は足部のアーチ(土踏まず)を保持する役割をしています。

体重がかかったときにショックを吸収する役割があります。

ランニングやジャンプなどで体重が足にかかる場合、足底腱膜は繰り返しの刺激によって微小断裂や炎症が起こります。

他には使いすぎ、硬い路面、シューズの変更なども考えれます。

足底腱膜炎蹴り出し

足底腱膜炎 蹴り出しの時の痛み

同じ足底腱膜炎(足底筋膜炎)でも硬い足と柔らかい足とでは治療法が異なる

治療法についてまず知っていただきたいのは、足は人それぞれ形が違うということです。柔らかい足の人と硬い足の人とでは治療法が異なります。

体重が乗るとアーチがつぶれやすい人もいれば、体重が乗ってもあまり形が変わらない人もいます。

アーチがつぶれやすい=柔らかい足

体重が乗ってもあまり形が変わらない=硬い足

といえます。

回内足(足が内側に倒れる)の人は土踏まずの中央部に痛みが出やすく、甲高の方は足の柔軟性が乏しく、筋膜(きんまく)を損傷しやすいといわれます。

まずはご自身がどのようなタイプの足をしているのかを知っていただきたいのです。

足底腱膜炎の治療方針は足が柔らかい傾向にあるか硬い傾向にあるかで決まります

足底腱膜炎の治療方針は足が柔らかい傾向にあるか硬い傾向にあるかで決まります

まずは足のサイズ計測

柔らかい足と硬い足では治療法が異なるため、まずはご自身が柔らかい足なのか硬い足なのかを知っていただくことが大切です。

そのために正確な足サイズ計測を行って治療方針を決めましょう。

足のサイズ計測

足のサイズ計測

足の幅・太さ・高さ・厚み・形などさまざまな分析が必要です。

また体重をかける前とかけた後での比較も大切です。

足のサイズ計測 太さ(荷重位)

足のサイズ計測 太さ(荷重位)

足のサイズ計測 高さ

足のサイズ計測 高さ

硬い足に対する足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治療法

まず硬い足の人に対する治療法です。

アキレス腱は足底腱膜と膜を介してつながっているため、アキレス腱のストレッチが必要です。足底腱膜自体もストレッチできます。

これはややコツが必要です。

足底腱膜のストレッチ

足底腱膜のストレッチ

この図のように、母趾球部分を壁に当て指をしっかりと反らせます。

硬い足の人はアーチが高いため、アーチを平らにするようにセットします。

その後、膝を壁の方向に倒します。

そのまま30秒ストレッチします。

朝の一歩目の痛みに対しては、「足底腱膜サポート歩行」が有効です。

足底腱膜サポート歩行

足底腱膜サポート歩行

これは足のゆびを目一杯曲げることで、足の裏の筋肉を働かせアーチを高めます。

そうすることで足底腱膜を保護することができます。

朝起きてすぐは体がまだ温まっていないため、痛みを起こしやすい状態です。

朝の一歩目や夜中にトイレに行く際などは「足底腱膜サポート歩行」を徹底してください。

他には、ナイトブレースが有効なこともあります。ナイトブレースというのは、夜間装具のことです。

夜寝ているときは、足首が下にさがり足の裏が縮んでいる状態です。

朝起きて足をつけた時に、いきなり足の裏が引き伸ばされることで強い痛みを感じます。

足底腱膜炎夜間の足の肢位

足底腱膜炎 夜間の足の肢位

それを防ぐために夜間寝ているときに足首を90°に保ち、アキレス腱や足の裏の筋肉をストレッチした状態でキープしておきます。

足底腱膜炎 ナイトブレース

足底腱膜炎 ナイトブレース

どうしても歩かなければならないときは、スポーツや立ち仕事の場合はテーピングを行います。

靴を合ったものに変えることやインソール療法も効果的です。

柔らかい足の方に対する足底腱膜炎(足底筋膜炎)の治療法

柔らかい足の人も同じようにアキレス腱のストレッチは大切です。

足底腱膜自体はストレッチしないのが重要です。

柔らかい足の人は、もともと足底腱膜が緩んでいることが多いため、それ以上にストレッチする必要はありません。ナイトブレースも必要ないことが多いです。

他には足底腱膜サポート歩行、テーピング、靴のフィッティング、インソール療法を行うとよいでしょう。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)に対するテーピング

用意するテープは
コットンテープ 19mmまたは25mm
エラスティックテープ 50mmです。

足底腱膜保護テーピング

足底腱膜保護テーピング

(図;誰でもできるスポーツテーピングより引用)

靴合わせ・インソール療法

アルコット
こちらのページに詳しく記載してあります。
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詳しくは、オーダーメイドインソールのページをご覧ください。

足底腱膜炎の方は、足に合っていない靴を履いていることがほとんどです。靴選びから見直してみては?

足底腱膜炎(足底筋膜炎)に対する筋膜リリース

足底腱膜炎に対する筋膜リリースも有効です。

実際の症例を記載してあります。

次の記事をご覧ください。

足底腱膜炎に対するIASTM療法

足底腱膜炎に対するIASTM療法

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アキレス腱の付着部の腫れや痛み アキレス腱下滑液包炎・ハグルンド変形

アキレス腱下滑液包炎とは

アキレス腱とかかとの骨の間には、滑液包(かつえきほう)とよばれるものがあります。

ここに繰り返し摩擦が加わり炎症を生じる疾患です。

滑液包とは、アキレス腱周囲の滑液包には、皮下組織(ひかそしき)とアキレス腱との間にあるアキレス腱皮下滑液包(ひかかつえきほう)とアキレス腱とかかとの骨の間にある踵骨後部滑液包(しょうこつこうぶかつえきほう)などが存在します。

もともとはアキレス腱周囲の摩擦によるストレスを軽減するための組織です。

アキレス腱下滑液包炎はこの滑液包の一方もしくは両方が炎症を起こし引き起こされます。

アキレス腱下滑液包炎 とは

アキレス腱下滑液包炎とは

ハグルンド変形とは

パンプスを履くとかかとが腫れることがあります。その正体は、かかとの骨のハグルンド変形または「pump bump(パンプス瘤)」と呼ばれる骨のトゲです。

アキレス腱下滑液包炎と関係しています。

アキレス腱下滑液包炎

ハグルンド変形とは

ハグルント変形は、かかとの骨が出っ張って靴に当たることで起こります。

pump-bump(パンプ・バンプ)とは、パンプスによりかかとが押されて刺激され骨がでっぱってきます。

アキレス腱下滑液包炎の症状

アキレス腱がかかとの骨に付着する部位が腫れたり赤くなったりします。

アキレス腱付着部だけでなくその周囲も痛くなることもあります。

腫れた部分を押さえると痛いのも特徴です。

パンプスが原因の場合は、アキレス腱付着部のやや外側にコブのような腫れと発赤が起こります。(pump bump)

足先を上に起こすとアキレス腱が伸張され痛みが強くなります。

アキレス腱下滑液包炎の原因

かかとの骨の形や大きさは個人差があるため、下図のように靴のかかと部分の形状と自分の踵の骨の形が合わない場合に多く発症します。

アキレス腱下滑液包炎とパンプスの関係

アキレス腱下滑液包炎とパンプスの関係

かかとの骨が大きく出っ張っている人やハイアーチ(アーチが通常よりも高い)、あるいは内反足(ないはんそく)の人は、圧迫や摩擦を受けやすいため、発生頻度が高いといわれます。

アキレス腱下滑液包炎の治療法

靴による圧迫など外的なストレスにより炎症を起こしているわけですから、まずは患部の保護とアイシングなどの消炎処置が必要です。

湿布を貼って炎症を抑えることや、超音波で患部の血流を改善するのも効果的です。

アキレス腱下滑液包炎に対する靴合わせ・インソール療法

そもそも靴が合わないケースは、靴のヒールの形状と、患者さんの踵の骨の形がフィットしていないケースが、アキレス腱下滑液包炎・ハグルンド変形の患者さんによく見られます。

靴のヒール部分を特殊な加工をすることにより、靴のヒールを患者さまの踵の骨の形に合わせフィットさせます。

アルコット
こちらに詳しく記載してあります。
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アキレス腱が痛い アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の原因や症状、治療法

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎とは

アキレス腱炎は使いすぎ症候群のひとつです。

繰り返しストレスがかかりアキレス腱に微小損傷が生じて発症します。

アキレス腱炎

アキレス腱炎とは

スポーツをしている人に多くみられる疾患です。

アキレス腱は薄い膜(パラテノン)でおおわれています。ここに炎症を生じたものをアキレス腱周囲炎といいます。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の症状

まずアキレス腱がはれます。そして押さえると痛い部分があります。

運動したあとや歩き始めに痛みが強く、症状が進行すると歩く・走るなどをせず、安静していても痛みを感じます。

また、足首を動かすときしむような摩擦音が聞こえるようになります。足首を起こすと痛みが強くなります。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の原因

腱は加齢によりもろくなるため、中年以降のランニングやウォーキングにより引き起こされます。

若い方でも運動やトレーニングの量の多さが原因となることもあります。

間違ったトレーニングを続けていると起こることもあります。

シューズが合わなかったり扁平足(へんぺいそく)などの足首のトラブルも影響します。

足の変形とアキレス腱の痛みとの関係

足首のトラブルも影響します。足首が内側に倒れ込む「回内足(かいないそく)」ではアキレス腱の内側に負荷が集中し、アキレス腱の内側が痛くなります。

一方、足首が外側に倒れる「回外足(かいがいそく)」ではアキレス腱の外側が痛くなります。

アキレス腱の傾き回内足回外足

アキレス腱の傾き 回内足と回外足

アキレス腱の中央でなく、内側か外側に偏っている場合は足首と関係している可能性が高いです。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎の治療法

炎症が強い時期はアイシングや湿布による消炎処置が必要です。

また傷んだ組織の修復に超音波治療も大変有効です。

ある程度、患部を安静に保つことも重要です。

歩くためには足を地面につけなければならないので、足に体重をかけずにいるのは難しいです。

アキレス腱にかかる負荷を減らすために、かかとの補高(ほこう)というものがあります。(これについては次項紹介します)

他にはテーピングも有効です。炎症が強い時期、炎症がおさまってスポーツ復帰を目指す時期でテーピングを使い分けます。

スポーツ復帰に向けて痛みのない範囲でストレッチを愛護的に行うとよいでしょう。

この時期からアキレス腱やふくらはぎの筋肉周囲の筋膜に対する施術を行っていきます。

足首のトラブルに対してはインソール療法を行います。

かかとの補高

アルコット
かかと部分を持ち上げることで、アキレス腱にかかる負担を軽くすることができます。痛みの強い時期に有効です。
アキレス腱炎踵の補高

踵を持ち上げ、アキレス腱にかかる負荷を減らします

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎に対する筋膜リリース

アキレス腱の炎症の結果、アキレス腱がまわりの筋肉や皮膚、脂肪組織などとくっついてしまいすべりが悪くなってしまう障害があります。これを癒着障害といいます。
従来の治療法(消炎鎮痛剤・従来の電気治療)では、このような癒着障害には効果があまりみられないことがわかってきました。
当院ではリハビリテーションの先進国である欧米より、IASTM(Instrument-Assisted Soft-Tissue Mobilization)を取り入れ治療に当たっています。
IASTMは癒着障害を見つけ出し、治療することができる革新的なツールです。

アキレス腱がまわりの筋肉や皮膚、脂肪組織などと癒着しすべりが悪くなったものをIASTM療法を行うことで円滑に改善できます

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詳しくは、最先端の筋膜治療 IASTMのページをご覧ください。

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎に対するテーピング

テーピングによりアキレス腱にかかる負担を減らします。

アキレス腱周囲炎(左右のアキレス腱の太さの違い)

アキレス腱周囲炎(左右のアキレス腱の太さの違い)

アキレス腱周囲炎の腫れに対するテーピング(リンパコレクションテーピング)

アキレス腱周囲炎の腫れに対するテーピング(リンパコレクションテーピング)

アキレス腱炎・アキレス腱周囲炎に対する靴合わせ・インソール

扁平足などの足の変形があると、アキレス腱の痛みの原因になります。そのためインソール(中敷)で足のアーチを支え安定させます。
また、サイズの合っていない大きめの靴は足の負担になります。足のサイズ計測をしっかりおこなって自分に合った靴を選びましょう。

インソール回内補正

回内足補正のためのインソール

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成長期の足の痛み シーバー病の原因や症状、治療法

骨端症とは

子供が踵を痛がる場合、骨端症(こったんしょう)が疑われます。

子どもの骨の端は、やわらかい軟骨で、骨が成長する工場となります。

この部分の血液循環が悪くなり、組織が損傷を起こす症状を骨端症といいます。

足に見られる代表的なものは、第1ケーラー病、フライバーグ病、シーバー病があります。

シーバー病とは

シーバー病とは、成長途中のかかとの骨に負荷がかかることで炎症が生じる障害です。

シーバー病

シーバー病とは

シーバー病の症状

症状としては運動の後や、朝起きた時などのかかとの痛みが特徴的です。

痛みが強くなるとかかとを地面につけずにつま先で歩くことも見られます。

シーバー病の原因

発育期の子供のかかとの骨は大人の骨とは違い軟骨(柔らかい骨)で出来ています。

走ったりジャンプしたりするとふくらはぎや足の裏の筋肉は収縮し、かかとの柔らかい骨を引っ張ります。

この繰り返される引っ張り力によりかかとの骨の周りを覆う膜(骨膜)に刺激が加わり、炎症が起こり痛みが発生します。

シーバー病はどんな人に多いの?

シーバー病は子供特有で、9〜14歳頃の男の子に多く発症します。

シーバー病の治療

歩くだけで痛みがある場合は、炎症が強い時期ですから無理はせず運動を休止します。

運動時のみ痛みがある場合は、運動の頻度を減らし、強度を下げます。

運動後に炎症を引き起こす場合はアイシングなどで炎症を抑えます。

炎症が治まってきたらスポーツに復帰に向けてふくらはぎやすねの筋肉、アキレス腱のストレッチを徹底します。

また、柔らかいパットでかかとを保護するのも有効です。偏平足(ローアーチ)の場合では、土踏まずを支えるためのインソールを使用し、かかとへのストレスを減らすといいでしょう。

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Writter
麻多 聡史  金沢市のアルコット接骨院院長、柔道整復師、オーソティックスソサエティ認定フットケアトレーナーマスターライセンス、ペディグラス社認定足爪補正士、3M社認定テーピングマイスター、Smart tools認定IASTMマニュアルセラピスト、FMS ,SFMA