
ホッチキス型の巻き爪とは?
特徴・症状・矯正症例

巻き爪というと、爪全体が丸くカーブした形をイメージする方が多いかもしれません。しかし、巻き爪の形はすべて同じではありません。爪の中央部分は比較的平らで、左右の端だけが急角度に曲がっているタイプもあります。
このような形は、ホッチキスの針(ステイプル)に似ていることから、「ステイプル型」「ホッチキス型」などと表現されることがあります。
このページでは、ホッチキス型の巻き爪の特徴、一般的な巻き爪との違い、深爪や爪棘との関係、実際の矯正症例について解説します。
※ステイプル型・ホッチキス型は正式な医学用語ではありません。このページでは便宜上、爪の中央部分が比較的平らで、側縁付近で急角度に曲がった形を「ホッチキス型」と表現して解説します。

ホッチキス型巻き爪の特徴
ホッチキス型と呼ばれる巻き爪は、足趾の先端側から爪を見たときの形に特徴があります。
代表的な特徴は次のとおりです。
- 爪の中央部分は比較的平らです
- 爪の側縁近くで急角度に曲がっています
- 両側が曲がる場合と、片側だけが曲がる場合があります
- 正面から見るとホッチキスの針のような形に見えます
両側ではなく内側または外側のどちらか一方だけが曲がった形もあります。

ホッチキス型巻き爪は「爪の端」を確認することが重要
ホッチキス型と呼ばれる巻き爪は、爪の中央部分が比較的平らで、左右の端だけが急角度に曲がっているのが特徴です。
そのため、真上から見ただけでは変形が分かりにくいことがあります。
重要なのは、「爪の端がどのような形で皮膚に接しているか」を確認することです。
- それほど巻いていないように見えるのに痛い
- 爪の端を何度切っても痛みを繰り返す
- 爪の左右だけが下向きに曲がっている
このような場合は、ホッチキス型と呼ばれる形になっている可能性があります。

巻き爪の約15%がホッチキス型
ホッチキス型とされる形状は、巻き爪全体の約15%を占めるとされています。
また、比較的男性に多く、特定の年代だけに集中するのではなく、幅広い年齢層にみられると報告されています。
一見すると巻きが弱く見える理由
ホッチキス型で注意したいのが、上から見ただけでは変形の程度が分かりにくいことです。
ホッチキス型では、爪の中央部分は比較的平らですが、左右の端は急角度に下向きに曲がっています。さらに、爪の両側の皮膚が盛り上がり、下向きに曲がった爪の端を覆い隠していることがあります。
そのため、真上から見ると曲がっている部分がほとんど見えず、中央の平らな部分だけが見えるため、一見すると「それほど巻いていない爪」に見えてしまいます。
しかし、爪先側から確認すると、皮膚の中に隠れていた爪の両端が急角度に下を向いていることがあります。このためホッチキス型の巻き爪は、真上からの見た目だけで判断せず、爪先側から爪の横方向のカーブや、皮膚に隠れた爪の端まで確認することが重要です。

C型の巻き爪との違い
一般的によくみられる巻き爪では、爪全体が緩やかなC字状のカーブを描いています。
これに対してホッチキス型では、中央部分は比較的平ら → 爪の端で急に曲がるという形をしています。
そのため、単純に「どちらの爪の方が丸く見えるか」だけでは、皮膚への食い込みや症状の程度を判断できません。
重要なのは見た目の丸さだけではなく、次のような点を確認することです。
- 爪の端がどの方向を向いているか
- 皮膚に食い込んでいるか
- 爪棘が残っていないか
- 発赤や腫れがないか
- 肉芽が形成されていないか
- 荷重や靴によって痛みが出るか

ホッチキス型では深爪を繰り返していることがあります
ホッチキス型では、爪の端が急角度に曲がっています。
爪の端が皮膚に当たって痛くなると、「痛い部分だけを切る」という爪切りを繰り返してしまうことがあります。
短く切ると、その直後は爪が皮膚に当たりにくくなるため、一時的に痛みが軽くなることがあります。
しかし、爪が伸びてくると再び同じ場所が皮膚に当たります。すると、痛い → 深く切る → 一時的に楽になる → 爪が伸びる → また痛くなる → さらに深く切るという悪循環が生じます。
ホッチキス型では、このような爪切りによって長期間痛みをコントロールしてきたケースもみられます。

爪切りの失敗から爪棘ができることがあります
深爪を繰り返していると、爪の端をきれいに切りきれず、小さく鋭い爪が残ることがあります。
これを爪棘 といいます。
爪棘が皮膚に刺さると、
- 強い圧痛
- 発赤
- 腫れ
- 出血
- 炎症
などを起こすことがあります。
さらに刺激が続くと、爪の周囲に肉芽が形成されることもあります。

ホッチキス型の巻き爪矯正
症例1|靴下を履くと隣の指に当たって痛むホッチキス型
40歳代女性です。右母趾の内側・外側に、ホッチキス型の巻き爪がみられました。
主訴は、「靴下を履くと隣の指に当たって痛い」というものでした。
初回来院時は、両側とも当院の評価で60°でした。爪の左右が急角度に曲がっている状態でした。
施術回数は3回、矯正期間は9か月です。初回の矯正後に爪縁の食い込みが軽減し、痛みは消失しました。一方で、爪先だけではなく根元側にも強いカーブが残っていたため、根元側の形状も確認しながら矯正を継続しました。
※角度は当院で施術経過を確認するために使用している評価方法によるものです。
※経過や必要な施術回数には個人差があります。

症例2|体重をかけると痛むホッチキス型
40歳代女性です。左母趾の内側・外側に、ホッチキス型の巻き爪がみられました。
主訴は、「体重をかけると痛い」というものでした。
当院での評価は両側とも60°でした。施術回数は4回、矯正期間は11か月です。
初回の矯正後に痛みは消失しましたが、根元側からのカーブが残っていたため、その後も爪の形状を確認しながら矯正を行いました。
※症例写真は同一患者・同一部位の経過を掲載しています。
※写真掲載について本人の同意を得た症例のみを使用しています。
※経過や必要な施術回数には個人差があります。

痛くても自分で深く切らないで
爪の端が痛いと、その部分を切りたくなることがあります。しかし、見えないところまでハサミや爪切りを入れ、爪の端を深く切ると、爪棘を残す原因になることがあります。
とくにホッチキス型は、側縁付近で急角度に曲がっているため、爪の端を確認しにくい形をしています。痛い場所を何度も深く切っている場合は、自分でさらに切り込まず専門家に相談することをおすすめします。

出血・膿・強い炎症・肉芽がある場合
次のような状態では、巻き爪矯正よりも先に医療機関での診察が必要になることがあります。
- 出血が続いている
- 膿が出ている
- 強い発赤や腫れがある
- 熱感がある
- 大きな肉芽が形成されている
- 急激に症状が悪化した
- 爪や周囲の感染が疑われる
とくに、爪棘が皮膚の深いところまで刺さり、炎症や肉芽を生じている場合は、巻き爪の形だけを矯正すればよいとは限りません。当院で対応できない状態と判断した場合は、皮膚科などの医療機関への受診をご案内しています。
このような場合はご相談ください
爪の中央は平らなのに、両端だけが急角度に曲がっている
爪の端が皮膚に当たり、靴や靴下を履くと痛い
痛い部分を何度も深く切っている
爪を切ると楽になるものの、伸びるとまた同じ場所が痛くなる
爪の端に爪棘が残り、チクチクした痛みを繰り返している
見た目はそれほど巻いていないのに、歩行や体重をかけると痛い
当院では、足・爪領域に19年間携わり、これまでに巻き爪をはじめとする爪施術を延べ23,000回以上行ってきました。
ホッチキス型の巻き爪は、爪の中央部分が比較的平らで、両端だけが急角度に曲がっているため、見た目だけでは状態が分かりにくいことがあります。そのため、爪の厚さや硬さ、曲がっている位置、深爪や爪棘の有無、周囲の皮膚の状態まで確認し、それぞれの爪に合わせて矯正を行っています。
施術には、爪の表面に装着する透明なプレートを使用します。金属を使わず、爪への負担を抑えながら少しずつ形を整えていく、やさしい矯正方法です。
「爪の端が痛い」「何度切っても同じ場所が痛くなる」「見た目はそれほど巻いていないのに歩くと痛い」といった場合は、一度ご相談ください。

よくある質問
Q上から見ると平らなのですが、巻き爪ですか?
巻き爪の可能性があります。
ホッチキス型では爪の中央部分が比較的平らなため、真上から見るとあまり巻いていないように見えることがあります。
しかし、爪先側から見ると、左右の端だけが急角度に曲がっていることがあります。
Q片側だけ曲がっている場合もありますか?
あります。
内側または外側のどちらか一方だけにホッチキス型と同じような変形がみられる場合があります。
Q痛い部分を切れば治りますか?
爪を切ることで、一時的に痛みが軽くなることはあります。
ただし、痛い場所を繰り返し深く切ることはおすすめしません。爪の端を深く切ることで爪棘が残り、爪が伸びたときに再び皮膚へ刺さることがあるためです。
何度も同じ場所を深く切っている場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。
Qホッチキス型でも矯正できますか?
ホッチキス型と呼ばれる形状でも、矯正できる場合があります。
当院では、透明なプレートを爪の表面に装着する方法で矯正を行っています。
Q手術が必要ですか?
ホッチキス型の巻き爪で、手術が必要になることは多くありません。多くは保存療法の適応となります。保存療法には、爪の切り方の見直しや、爪と皮膚への負担を減らす方法、巻き爪矯正などがあります。
ただし、強い炎症や肉芽を繰り返している場合、保存療法を行っても症状を繰り返す場合などには、医療機関で外科的治療が検討されることがあります。
.webp)
この記事を書いた人
アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナー・足爪補正士として足・爪領域に19年間従事。テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、PRIマイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了、脚の長さコーディネーター




-600x338.webp)

