爪水虫(爪白癬)とは?
爪が白い・黄色い・厚いときの原因と見分け方

この記事は、当院に巻き爪矯正で来院された方に向けた参考記事です。

当院では、爪水虫(爪白癬つめはくせん)の検査・診断・治療は行っておりません。爪水虫が疑われる場合は、皮膚科を受診し、検査を受けてください。

「爪が白く濁っている」
「爪が黄色く厚くなってきた」
「爪の下にボロボロしたものがたまっている」
「爪が水虫なのか、ただ厚くなっているだけなのかわからない」

このような爪の変化があると、爪水虫を心配される方も多いと思います。

爪水虫の正式な病名は「爪白癬」です。白癬菌という真菌しんきん(カビの仲間)が爪に感染することで起こります。

ただし、爪が白い・黄色い・厚い=すべて爪水虫ではありません。

靴による圧迫、外傷、足趾の変形、肥厚爪ひこうそう爪甲鉤弯症そうこうこうわんしょうなどでも、爪水虫によく似た変化が起こります。そのため、見た目だけで爪水虫と判断せず、疑われる場合には皮膚科で検査を受けることが重要です。

爪が厚く白くなっている写真

 爪が白く濁っている

 爪が黄色っぽくなっている

 爪が以前より厚くなった

 爪の下に白色~黄色の角質がたまっている

 爪が浮いている

 爪がもろくなっている

 爪の一部から濁りが広がっている

 複数の足の爪に同じような変化がある

 足の指の間や足裏にも水虫の症状がある

ただし、これらの症状だけで爪水虫と確定することはできません。

爪水虫とは?

爪水虫は、白癬菌が爪や爪の下に感染して起こる真菌感染症です。

足の爪に多くみられ、足白癬、いわゆる「足の水虫」から白癬菌が爪へ広がって発症することが多くあります。

白癬菌は皮膚や爪などの角質を好みます。

足の指の間や足裏に感染した白癬菌が、爪の先端や横から少しずつ入り込み、爪の中や爪の下へ広がっていきます。

爪水虫のメカニズムを図示したイラスト

爪水虫はどのように進行する?

最も多いタイプでは、爪の先端や横から白癬菌が侵入します。はじめは爪の一部分が白色や黄色に濁ります。

進行すると、

爪が濁る

爪の下に角質がたまる

爪が厚くなる

濁った範囲が根元方向へ広がる

爪全体が厚く変形する

という変化がみられます。

長期間放置された爪水虫では、爪全体が白色~黄色に濁り、非常に厚くなることがあります。

爪水虫が進行して行く様子を図示した5つのイラスト

爪水虫の4タイプ

爪水虫(爪白癬)は、すべて同じように進行するわけではありません。

白癬菌が爪のどこから入り込み、どの部分に広がっているかによって、大きく4つのタイプに分けられます。

① 爪の先端・横から広がるタイプ

遠位側縁爪甲下爪真菌症(DLSO)といわれます。爪水虫の中で最も多くみられるタイプです。

白癬菌が足の皮膚から爪の先端や横側に入り込み、爪の下を根元方向へ少しずつ広がっていきます。爪の下に角質が増えることで、爪が下から持ち上げられ、爪そのものが厚くなったように見えることもあります。進行すると爪全体に感染が広がり、強い肥厚や変形につながります。

爪の裏側から白癬菌が侵入している様子のイラスト

特徴

  • 爪の先端や横が白く濁る
  • 黄色~黄白色に変色する
  • 爪の下に角質がたまる
  • 爪が徐々に厚くなる
  • 爪の一部が浮いてくる
  • 症状が根元方向へ広がっていく
爪の先端方向から白くボロボロになっている様子の写真

② 爪の表面が白くなるタイプ

爪甲鉤弯症表在性白色爪真菌症(SWO)といわれます。白癬菌が爪の表面から侵入するタイプです。

爪の表面に白い点や斑点が現れるのが特徴です。

初期では爪の深い部分まで感染していないため、爪の厚みがそれほど目立たないこともあります。しかし、治療せずに進行すると、感染が爪の内部や爪の下まで広がり、爪全体が白く濁ったり厚くなったりします。

爪の表面に白癬菌が付着した様子のイラスト

特徴

  • 爪の表面に白い点ができる
  • 白い斑点が徐々に広がる
  • 爪の表面が白く粉っぽくなる
  • 表面を削ると白い部分が取れることがある
爪の表面が白くなっている様子

③ 爪の根元から白くなるタイプ

近位爪甲下爪真菌症(PSO)といいます。爪の根元側から白癬菌が侵入する比較的まれなタイプです。

一般的な爪水虫は先端側から始まることが多いため、爪の根元側に白い濁りがある場合には、このタイプが疑われます。

爪の根元には、新しい爪を作る「爪母」があります。その近くから感染が始まるため、ほかのタイプとは感染の始まり方が異なります。

爪の根元から白癬菌が侵入して感染した様子のイラスト

特徴

  • 爪の根元に白い部分ができる
  • 根元側から白濁が広がる
  • 爪の表面は比較的滑らかなこともある
  • 爪が伸びるにつれて白濁部分が先端方向へ移動する
爪の根元が白く濁った様子の写真

④ 爪全体が厚く変形したタイプ

全異栄養性爪真菌症(TDO)といいます。爪水虫が長期間続き、爪全体に感染が広がった進行した状態です。

DLSOなど、ほかのタイプから徐々に進行してTDOになることがあります。

進行した爪水虫では、真菌感染だけでなく、長期間の肥厚や靴による圧迫によって爪そのものにも変形が起きている場合があります。そのため、爪水虫の治療によって菌がいなくなっても、厚みや変形が完全には元に戻らないことがあります。

爪の全層に白癬菌が繁殖した様子のイラスト

特徴

  • 爪全体が白色~黄色に濁る
  • 爪が非常に厚くなる
  • 爪の下に大量の角質がたまる
  • 爪がもろくなる
  • 爪の形が大きく崩れる
  • 爪が爪床から浮く
  • 自分では爪を切れなくなる
爪全体に白くボロボロになった様子の写真

爪カンジダ症と爪水虫は同じもの?

爪カンジダ症と爪水虫(爪白癬)は、どちらも真菌(カビの仲間)が爪に感染して起こる「爪真菌症」の一つです。

ただし、原因となる真菌が異なるため、同じ病気ではありません。

  • 爪水虫(爪白癬):白癬菌が原因
  • 爪カンジダ症:カンジダ属の真菌が原因

爪水虫は、足白癬(水虫)から白癬菌が爪へ広がって発症することが多く、特に足の爪に多くみられます。

爪が白色~黄色に濁ったり、厚くなったり、爪の下に角質がたまったりします。

カンジダは、もともと人の皮膚や口腔などにも存在する真菌です。

皮膚が長時間湿った状態になったり、爪周囲の皮膚が傷ついたりすることで感染症として発症します。

爪に感染すると、

  • 爪が白く濁る
  • 爪が厚くなる
  • 爪が変形する
  • 爪が浮く

など、爪水虫とよく似た変化がみられます。また、爪の根元や周囲に感染すると、赤みや腫れを伴うカンジダ性爪囲炎を起こすことがあります。

爪カンジダ症の外観と爪水虫の外観の違いを図示したイラスト

爪水虫の症状

爪水虫でみられやすい症状は以下です。

  • 爪全体が白色~黄色に濁る
  • 爪が非常に厚くなる
  • 爪の下に大量の角質がたまる
  • 爪がもろくなる
  • 爪の形が大きく崩れる
  • 爪が爪床から浮く
  • 自分では爪を切れなくなる

ただし、これらの症状だけで爪水虫と判断することはできません。 靴による圧迫や外傷、肥厚爪などでも似た変化が起こるため、疑われる場合は皮膚科で真菌検査を受ける必要があります。

爪水虫の症状を8つイラスト化してある

「爪が厚い=爪水虫」ではありません

爪水虫では爪が厚くなることがありますが、爪水虫以外でも爪は厚くなります。

例えば、

  • 靴による繰り返しの圧迫
  • スポーツによる外傷
  • 爪を強くぶつけた
  • 外反母趾
  • ハンマートゥ・クロウトゥ
  • 深爪
  • 爪甲剥離
  • 肥厚爪
  • 爪甲鉤弯症
  • 乾癬などの皮膚疾患

でも、爪が白く濁ったり、黄色くなったり、厚くなったりします。

見た目だけでは区別できないため、「水虫だと思って市販薬を使い続ける」という判断はおすすめできません。

爪水虫の診断には検査が必要

爪水虫が疑われる場合には、皮膚科で爪や爪の下の角質を採取し、真菌がいるかを確認します。

代表的なのがKOH直接鏡検という検査です。採取した爪や角質を処理して顕微鏡で観察し、白癬菌などの真菌が存在するかを調べます。必要に応じて培養検査などが行われます。

爪の白濁や肥厚には爪水虫以外の原因も多いため、治療を始める前に真菌の存在を確認することが大切です。

爪水虫の検査(顕微鏡)

この記事は、当院に巻き爪矯正で来院された方に向けた参考記事です。

当院では、爪水虫(爪白癬)の検査・診断・治療は行っておりません。爪水虫が疑われる場合は、皮膚科を受診し、検査を受けてください。

爪水虫と肥厚爪の違い

爪水虫と肥厚爪は混同されやすいですが、同じものではありません。

爪水虫は「真菌による感染症」です。

一方、肥厚爪は「爪が厚く硬くなった状態」を指します。靴による圧迫や足趾変形などでも肥厚爪になります。

また、爪水虫+肥厚爪のように、両方が同時に存在することもあります。

そのため、爪が厚い場合には、爪水虫による肥厚なのか外力による肥厚なのか、両方が合併しているのかを確認することが重要です。

爪の下に角質がたまって厚く見えることも

爪水虫では、爪そのものだけでなく、爪の下に角質が増える「爪甲下角質増殖」がみられることがあります。

爪の下に角質が大量にたまると、爪が下から押し上げられます。そのため、爪そのものが厚くなったように見えます。

ただし、爪甲下角質増殖は爪水虫だけで起こるものではありません。靴による圧迫や足趾変形などでも起こるため、やはり見た目だけでは判断できません。

爪の下に角質が異常に増殖した様子の写真

爪水虫が治っても厚い爪が残ることがあります

爪水虫を長期間放置すると、感染だけでなく爪そのものにも変形が起こることがあります。

例えば、

爪水虫

爪の下に角質がたまる

爪が厚くなる

厚い爪が靴に当たる

爪が爪床から浮く

さらに爪が変形する

という悪循環になることがあります。

このような場合には、白癬菌がいなくなっても、爪の肥厚や変形だけが残ることがあります。つまり、「爪水虫が治ること」と「爪の形が完全に元通りになること」は必ずしも同じではありません。

爪水虫が治った後も爪の厚さが残った写真

爪水虫の治療

爪水虫の治療には、

  • 爪に塗る抗真菌薬
  • 内服する抗真菌薬

があります。

どの治療方法を選択するかは、

  • 感染している範囲
  • 爪の厚さ
  • 爪の変形の程度
  • 感染している爪の本数
  • 持病
  • 服用している薬

などによって異なります。治療については皮膚科で診断を受け、医師の指示に従ってください。

薬を使っても厚い爪がすぐ薄くなるわけではありません

抗真菌薬は白癬菌を治療する薬です。すでに厚く、変形してしまった爪そのものを直接薄くする薬ではありません。

治療によって感染が改善すると、爪の根元から新しい爪が少しずつ伸びてきます。その新しい爪によって、古く濁った部分が少しずつ先端へ押し出されます。足の爪は伸びる速度が遅いため、見た目が改善するまでには時間がかかります。

爪水虫の薬を塗る様子の写真

足水虫との関係

爪水虫がある場合には、足の皮膚にも白癬菌が存在していることがあります。

特に、

  • 指の間が白くふやける
  • 指の間の皮がむける
  • 足裏に細かな皮むけがある
  • 足裏に小さな水疱ができる
  • かかとの角質が厚く、ひび割れている

といった症状がある場合には、足白癬も疑われます。爪だけでなく足の皮膚も一緒に確認することが重要です。

指の間に水虫菌がいる様子

爪水虫を予防するには

白癬菌は、温泉、入浴施設、プール、スポーツ施設など、人が裸足で利用する場所で足に付着することがあります。ただし、白癬菌が足に付着しただけですぐに水虫になるわけではありません。

予防のためには、

  • 足を石けんでやさしく洗う
  • 足趾の間までよく乾かす
  • 靴の中を蒸れた状態にしない
  • 靴を定期的に乾燥させる
  • 足に合った靴を履く
  • 爪を深く切りすぎない
  • 足や爪を清潔に保つ

ことが大切です。

石川県金沢市巻き爪矯正爪を清潔にネイルブラシ

家族にうつるのが心配な方へ

爪水虫は感染症ですが、白癬菌が皮膚に付着しただけですぐに感染が成立するわけではありません。

必要以上に家族との生活を分ける必要はありません。

一方で、

  • バスマットを清潔にする
  • 床を定期的に掃除する
  • 足を洗ってよく乾かす
  • 水虫があれば適切に治療する

といった基本的な対策は大切です。

よくある質問

Q
爪が白く濁っていたり、厚くなっていたら爪水虫ですか?

A

Q
爪水虫は見ただけで判断できますか?

A

Q
爪水虫は放置するとどうなりますか?

A

Q
爪水虫は塗り薬だけで治りますか?

A

Q
爪水虫が治れば、厚くなった爪も元に戻りますか?

A

Q
爪水虫でも厚くなった爪を削ってもらえますか?

A
麻多 聡史
院長

この記事を書いた人

アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナーマスターライセンス、足爪補正士、テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、PRIマイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了、脚の長さコーディネーター

    金沢巻き爪専門外来アルコットプラスロゴ

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