巻き爪テーピング
軽度~中度の巻き爪に対して効果的なのが、「巻き爪テーピング」です。
使用するテープは、ニチバンのシアテープ「防水絆創膏」です。ドラッグストアなどで250円ほどで購入できます。
詳しくはこちらhttps://www.nichiban.co.jp/general/health/wound_care/tape/shear_tape/
巻き爪テーピングの目的は、巻き爪の形を矯正することではなく、爪が刺さっている皮膚と爪との間にスペースを作ることで痛みを緩和するために行います。
理想的には、巻き爪矯正を行い爪の形を整える方がよいのですが、テープを使い応急処置をして痛みを緩和させることもできます。軽度の炎症であれば、皮膚と爪の接触を取り除くことで鎮静化させることができます。
テープは全部で4本使います。
1本目のテープは、ゆびの内側または外側の爪ギリギリにテーピングの端を貼付します。しっかりとくっつけます。しっかりとくっつけておかないとテープを引っ張った際にテープが剥がれてしまいます。
テープの端を爪ギリギリの皮膚にくっつけたら、テープを引っ張りテンションを加え皮膚を爪から引き離します。引っ張ったら一度ゆびの腹でテープを止めます。テンションを加えるのはここまでです。あとはそっと乗せるようにゆびの前面までテープを貼ります。
2本目は、1本目同様に反対側から貼ります。
3本目はゆびの先の爪の喰い込みを防ぐために行います。ゆび先にUの字状に貼り、爪の先から皮膚を引き離すようにテープを下方向に引っ張ります。この時にしっかりと爪の先を露出させておくことが大切です。そうしないと体重をかけた時に爪の喰い込みを防げません。
4本目は、1〜3本目のテープが剥がれないようにするテープです。ゆびの根元に1周巻きます。これをしておかないと歩いているうちに靴下などと擦れてテープが剥がれてきてしまいます。
しかし、テープは引っ張って貼る必要はありません。強く締め付けるように巻いてしまうと鬱血してしまうので注意してください。
巻き爪テーピングの注意点
軽度〜中度の巻き爪に対して有効です。
”の”の字状になっている重度の巻き爪には効果は薄いでしょう。肉芽組織を伴った滲出液が出た状態ではテープがくっつきにくいです。炎症がある場合は、汚れた手で触らないように注意してください。
またテープの特性なのですが、多汗症など汗をかきやすい人や子供などの水々しい皮膚はテープがくっつきにくく剥がれやすいためうまくいかないこともあります。アルコールで汗を拭き取ってから貼り始めてください。
テープかぶれなど痒みや赤みが出る場合はすぐに外してください。
巻き爪矯正は、爪を皮膚から持ち上げる手法ですが、巻き爪テーピングは皮膚を爪から引き離す手法といっていいでしょう。
どちらも爪と皮膚の間にスペースができるため効果はありますが、テーピングは半日ほどで効果は薄れてきます。入浴の際には外さなければなりません。そのためテーピングは補助的な応急処置と考えておいた方がよいでしょう。
病院への受診の目安
上の写真のような化膿や出血、肉芽組織は病院での処置が必要です。放っておくとどんどん悪化していきます。このような状態になってしまうと自然治癒は難しいでしょう。おそらく何度も病院への通院が必要になると思います。
重要なのはこうなる前に対処しておくことです。少しでも違和感がある場合は、早めの処置をお勧めいたします。
巻き爪専門外来
当院では巻き爪矯正専門外来を行なっております。
特殊樹脂でできたプレートを使い、痛みを感じずことなく巻き爪を改善できます。
巻き爪にお悩みの方はLINEでご相談ください。