手足の巻き爪の原因は何?巻き爪を防ぐ対策も解説

巻き爪の原因FV
麻多 聡史
巻き爪矯正専門外来
記事を書いた人

柔道整復師、フットケアトレーナー、足爪補正士

山本 哲也 
医師
記事監修

内科医
岡山県在住

「巻き爪の原因を知りたい」 
「巻き爪を防ぐ方法を知りたい」 
そういった方のために記事を書いています。 

巻き爪とは、爪が湾曲して皮膚に食い込んでいる状態のことです。

主に足の親指にみられますが、手の指にみられることがあります。

それではどうして巻き爪を起こすのでしょうか? 

手の巻き爪と足の巻き爪の原因

この記事では、手足の指が巻き爪になる原因を解説します。また巻き爪にならない対策と、矯正法についてもご紹介します。

これを読めば、巻き爪を防ぐためにどうしたらよいかが分かるでしょう。そして爪が食い込まず、スムーズに歩け、きれいな手足の指を手に入れられます。 

手の指が巻き爪になる原因・対策は? 

原因として以下の4つが考えられます。 それぞれを対策も含めて解説します。 

  • 深爪 
  • 爪の乾燥 
  • もともと爪が薄いこと 
  • ジェルネイルによる圧力 

深爪

深爪をすると、余分な皮膚が露出して盛り上がってきます。 
深爪が続くと爪の端が皮膚に埋もれて食い込んでいき巻き爪になるのです。 
巻き爪の予防のために深爪をやめましょう。 

以下に正しい爪の切り方を解説します。 

正しい爪切りの方法

手の爪切りは1週間に1回くらいが適切です。 お風呂上がりで爪が軟らかい時に切るのがよいでしょう。

爪の形は両端に丸みを帯びた四角形(スクエアオフ)に切ってください 爪の長さは爪の先が皮膚と同じくらいのレベルがよいでしょう。

 爪が軟らかい人は爪切りで切ると割れやすいため、爪やすりで短くするのがおすすめです。 

手の爪の切り方

爪の乾燥

肌と同様に、爪が乾燥するとダメージを受けやすくなり、柔軟性が低下して変形します。 

乾燥の原因は、加齢やマニキュア・ジェルネイルに含まれる「除光液」です。

除光液に含まれる「アセトン」は爪の水分を奪います。 マニキュアやジェルネイルは頻繁に使わないようにしてください。

 爪の乾燥を防ぐため、スキンケアと同時にハンドクリームなどでネイルケアをするとよいでしょう。 

もともと爪が薄い

家族性のもので生まれつき爪が薄い人がいます。 爪が薄いと外部からダメージを受けやすく、爪が内側に巻き込みやすくなります。 

また爪が割れやすい、2枚爪になりやすいなども注意が必要です。 

こういった性質の爪をもつ人は正しい爪切りや保湿を心がけましょう。 

ジェルネイルによる圧力 

ジェルネイルは固まるときに収縮して、爪に圧力をかけます。 

薄くて乾燥した爪にジェルネイルをすると、圧力により爪が変形します。 これも手の巻き爪を引き起こす原因の一つです。 

ジェルネイルは頻繁に使わないようにしましょう

足の指が巻き爪になる原因・対策は? 

足の巻き爪のメカニズム

爪はもともとストロー状に丸まろうとする性質をもっています。
それに対して、歩いているときの地面からの反力が、丸まろうとする爪を押し返してくれます。
つまり、巻き爪にならないためには、足のゆびがしっかりと地面についていて蹴り出すことが必要です。

アルコット接骨院巻き爪原因
巻き爪のメカニズム

正常な爪では、爪が丸まろうとする力と地面から押し返す力が釣り合っています。
巻き爪になるケースでは、爪が丸まろうとする力が押し返す力より大きくなる場合、または巻く力がそれほどではなくても押し返す力が弱くなってしまう場合があります。

巻き爪の原因
正常な爪と巻き爪の比較【金沢巻き爪】

巻く力が強くなる

  • 靴やストッキングによる過度な圧迫
  • 爪の乾燥
  • 角質による圧迫
  • 加齢による皮膚の肥厚
  • 爪の病気(爪水虫など)
  • 遺伝など

押し返す力が弱くなる

  • 浮きゆび
  • 外反母趾
  • 足に合わない靴
  • 歩き方
  • あまり歩かない生活
  • 寝たきりなど

足の巻き爪として原因として特に多いのは、以下の7つが考えられます。 

それぞれを対策も含めて解説します。 

  • 遺伝
  • 間違った爪切り 
  • あまり歩かない生活 
  • 歩き方の問題 
  • 外反母趾 
  • 足に合わない靴 
  • 爪の病気

遺伝

巻き爪の発生に遺伝的要因が関係していることを指摘した複数の論文があります。 同じ家系内で巻き爪を持つ人がみられることがあるのは事実です。 

また何回も治療しても再発する人がいます。 生まれつき爪が薄かったり、足の爪に体重がかかりにくい体格をしていたりするのが原因です。 

家族内に巻き爪の人が見られる場合は、巻き爪の予防が必要でしょう。 

間違った爪切り

深爪が巻き爪の原因のことが多くみられます。

深爪にした足の指に力が加わった際に、爪の先の皮膚が盛り上がり、爪が真っすぐに伸びにくくなることが原因です。 

爪の両端が皮膚に突き刺さると炎症を起こし「陥入爪」となることもあります。 

石川県金沢市巻き爪深爪の改善方法

巻き爪への対策は正しい爪切りです。 

足の爪は手の爪よりも伸びにくいため、3~4週間に1回切るとよいでしょう。 

巻き爪予防のための正しい爪の切り方
巻き爪予防のための正しい爪の切り方

正しい爪の切り方

巻き爪予防のために大切な正しい爪の切り方について解説します。

正しい爪の切り方
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爪の切り方 スクエアカット 巻き爪予防

あまり歩かない生活

もともと爪は丸まっていく性質をもちます。 歩くことで地面から力を受け、爪が平らになる仕組みです。 

そのためあまり歩かないと巻き爪になることがあります。 たとえば足腰の力が弱くなるとか、指の先にけがをして痛みがあり歩けないとかのケースです。 

特に足の親指は、歩く時に体重を支える役割をもつため、あまり歩かないと足の親指は巻き爪になりやすくなります。 

巻き爪の予防のため、適度に歩くことが必要でしょう。 

体重増加も原因の一つ

肥満や妊娠が原因で体重が急激に増加すると、指先に無理な圧迫が加わり巻き爪や陥入爪の原因になります。


肥満や妊娠でお腹が出てくると後方重心になりやすく、かかとに体重が乗り足のゆびが浮いてしまう(浮きゆび)ことも原因として考えられます。

肥満姿勢

妊娠・出産と巻き爪の関係

妊娠中や出産後に急増する巻き爪。そのメカニズムについて解説します。

妊娠・出産と巻き爪の関係
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妊娠と巻き爪の関係

歩き方の問題

足の指に力を入れずに「浮きゆび」で歩く場合、地面から足の指へ力が伝わりにくく、巻き爪になりやすいです

 内股で歩く癖がある人は、足の親指の内側から力が加わり巻き爪になることがあります。 

つま先を外側に向けて歩く場合も、足の指に力が入らず、巻き爪になりやすいです。 

ですから靴の裏底の内側あるいは外側ばかりがすり減っているのはよくありません。 巻き爪の予防のためには、正しい歩き方を身につけましょう。 

石川県巻き爪矯正片減りしたシューズ

歩き方と巻き爪の関係

巻き爪と歩き方には強い関連があります。歩き方のタイプ別に解説します。

歩き方と巻き爪の関係
詳しく見る

正しい歩き方

背筋・膝を伸ばし、体全体をまっすぐにします。 頭のてっぺんからひもで引っ張られるイメージです。 

つま先を正面に向ける足を踏み出します。 かかとから着地して、足の裏全体に体重をかけてください。 

上半身が前に出たら、小指に重心をかけます。 反対側の足が着地するときは、もとの足の重心は親指側に移ります。 

腕を自然に振りながら、歩行をくり返してください。 

巻き爪予防の歩き方

巻き爪による悪循環

巻き爪になると痛みが出ます。痛みをかばうために足への荷重を避けるぎこちない歩き方になってしまいます。

大きめの靴を履くようになることもあります。大きめの靴を履くと、靴の中で足が前に滑ってしまい爪にダメージを与えたり体重がしっかりと乗らないこともあります。

このようなことが巻き爪をさらに悪化させてしまいます。

こうして巻き爪による悪循環が起こってしまいどんどんと症状を進行させてしまいます。

巻き爪の悪循環【金沢巻き爪】
巻き爪の悪循環【金沢巻き爪】

外反母趾

外反母趾の人は、足の母趾(親指)が外側に曲がり、人差し指の下に入り込みます。 

歩く時に、地面と人差し指に親指がはさまれるのが特徴です。 

親指の爪がまっすぐに伸びなくなり、巻き爪を起こしやすくなります。 また親指が地面に対して均一に接することができないのも原因の一つです。 

対策はテーピングで親指をまっすぐに引っ張って矯正することです。 

外反母趾と巻き爪の合併
外反母趾と巻き爪の合併

外反母趾テーピング

外反母趾の矯正テーピングの方法を解説します。

外反母趾テーピング
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さまざまな外反母趾-2

足に合わない靴

足に合わない靴をはいていると、足先に圧迫や過度な荷重がかかり、外反母趾と同じように指が変形します。 

たとえば小さな靴、ハイヒール、パンプスなどを履いたケースです。 

指が木づち状に曲がる「槌指」、小指が内側を向く「内反小趾」もみられます。 さまざまな方向から爪が圧迫されて、巻き爪を起こします。 

巻き爪パンプスで痛い

逆に大きすぎる靴も、靴の中で足が動いてしまい、爪を刺激したり、親指に力が入らなくなったりするため、巻き爪の原因の一つです。 

靴はつまさきに1~1.5cmの余裕があり、足首、足の甲でしっかり固定できるものを選んでください。 脱ぎ履きしやすいようにひもをほどいておくのはよくありません。 

巻き爪と靴の関係【金沢市のアルコット接骨院の巻き爪補正】
巻き爪と靴の関係
巻き爪の原因(靴との衝突)
巻き爪の原因(靴との衝突)

爪の病気・ケガ

爪白癬(爪の水虫)になると、爪は分厚くなり巻いてくる傾向にあります。爪白癬は痛みがないので気づくのが遅れて巻き爪が進行してしまいます。

爪が割れたり剥がれたりすると巻き爪や陥入爪になりやすくなります。

また、サッカーなどで指先に激しい負荷をかけすぎると爪の周囲で炎症が起こり巻き爪の原因になります。

初回の巻き爪補正前後
初回の巻き爪補正前後

まとめ

巻き爪を起こす原因は、生まれつき爪が薄い、深爪、爪の乾燥、歩き方の問題、足に合わない靴などです。 

巻き爪の対策としては、正しい爪の切り方、爪の保湿、正しい歩き方、足に合った靴を履くといったことがあります。 

なかでも正しい歩き方を身につけたり、正しい靴を選んだりすることは難しく、専門家の指導を受けたほうがよいでしょう。 

また巻き爪になってしまったときは、早めに巻き爪矯正を受けることが必要です。 

アルコットプラスでは、正しい歩き方、正しい靴の選び方の指導と、痛みのない巻き爪矯正を行っています。 

興味がある方は以下のページをご覧ください。