肋間神経痛とは
肋間神経という背骨の間から出る神経に沿った痛みのことをいいます。
肋間神経痛の症状
- ほとんどの例で左右どちらかに発症し、痛みは肋骨の走行に沿って帯状に走るのが特徴
- 深呼吸や咳、体位の変化などで痛みが増強する
肋間神経痛の原因
肋間神経痛を起こす原因はさまざまです。
神経が骨や筋肉にはさまれたことにより生じる絞扼性神経障害が最も多くみられます。
悪い姿勢をとりつづけたり疲れがたまったりすることで突然起こります。症状は一時的であり、ほとんどがすぐに治まります。
他にはヘルペスウイルスに感染することによる帯状疱疹が肋間神経痛を起こす場合もあります。
肋骨に沿って帯状疱疹があらわれるとわかりやすいのですが、まれに疱疹が現れないこともあり注意が必要です。
痛みを感じる場所
- 背中
- 体の側面、あばら
- 心臓(のように感じる)
- 脇腹 (左脇腹、右脇腹)
- 脇の下
- みぞおち (胸の真ん中)
肋間神経痛の治療法
- 消炎鎮痛剤や湿布
- ベルトで固定
- 神経ブロック
- ハリ治療、低周波治療、漢方薬など
似たような症状に注意
肋間神経痛に似た症状が出る疾患に、狭心症や心筋梗塞、胃かいよう、胆嚢結石、肝臓や胸、腎臓などの異常があり、注意が必要です。
肋間神経痛に対する低周波治療
肋間神経痛には低周波治療が有効です。
電極の一対は第5~第9胸椎の内側と痛みの部位の前側に配置します。
もう一対は痛みの部位の上下に配置します。
刺激頻度は1~5Hz、時間は10~15分とし、治療は週2~3回行います。
何科を受診すればいいの?
典型的な肋骨に沿った痛み→整形外科
痛みが激痛のとき→内科
水泡(帯状疱疹・下図)→皮膚科
肋間神経痛に対するテーピング
キネシオテープという特殊な素材でできたテープを用いてテーピングを貼ることで、皮膚を持ち上げ筋肉との間に隙間を作りリンパの滞りを改善し、痛みを和らげます。
ただし、疱疹がある場合は貼れません。