今回はレッグ・ロワリングについて解説します。Active SLRのコレクティブエクササイズとしても有名な種目です。

目的

Active SLRにモーターコントロールによる制限がある場合、間違った動作のパターンを修正しなければなりません。

最も両脚が挙がった位置から片側の脚を降ろすことで、挙げている側の脚の動作のパターンを修正できます。

脚を挙げたり降ろしたりする間、さらに左右逆の動きをする動作中の、体幹・骨盤帯のモーターコントロールを養います。

セットアップポジション

レッグロワリングセットアップポジション

▲仰向けに寝た状態から、片側の脚を持ち上げます。

この時、足首は起こしておき、天井に向けます。外に開いたりしないように注意します。

レッグロワリング

▲仙骨が浮かない範囲で、もう片方の脚を持ち上げ、両脚を揃えます。足首は起こしたまま、膝は伸ばしたままにします。

エクササイズ動作

レッグロワリング

▲両脚を揃えた姿勢から、後から挙げた方の脚を降ろします。

この時も足首は起こしたまま、膝は伸ばしたまま行います。

脚を降ろす際に腰が反らないように、またつま先を外側に開かないように気を付けてください。

どうしても腰が反ってしまったり、つま先が外を向く場合は、脚を挙げる高さが高すぎるため、骨盤のコントロールを失っています。筋力トレーニングという意味合いよりも、骨盤のモーターコントロールを改善することが目的なので、あまりに強すぎるほどの強度は必要ありません。

これを左右両側行います。

アシステッド・レッグロワリング

レッグロワリングが難しい方向けのエクササイズです。

アシストを加えてやや難易度を下げたものになります。

代償動作(ごまかし運動)が生じてしまっては、間違った運動パターンを覚えてしまうため、エクササイズの効果が無くなってしまいます。そのため、難易度を下げて(リグレッション)でも、正しい運動パターンでエクササイズを行う必要があります。

目的

フォームローラーを足首の下に置くことで、股関節の伸展の動きの幅が狭まります。これにより難易度が下がり代償動作の発現が減ります。

セットアップポジション

アシステッド・レッグロワリング

▲フォームローラーを足首の下に置き、仰向けに寝ます。

膝を完全に伸ばし、つま先を起こします。

片方の足首にバンドをかけます。

エクササイズ動作

アシステッド・レッグロワリング

▲膝を伸ばしたままできるだけ高く脚を挙げます。

バンドによってアシストされているため、努力感は必要ありません。

次に、もう一方の脚を同じ高さまで挙げます。まだもう少し挙上できるようであれば、バンドを引っ張り高さを変えても構いません。

アシステッド・レッグロワリング

▲膝を伸ばし、つま先を起こした状態のまま、後から挙げた側の脚をゆっくりと元の位置

まで降ろします。

この動作の間中、骨盤や腰が動いたり、浮いたりしてはいけません。つま先の向きが外を向いたりしないよう注意して行ってください。