ターフ・トゥとは
「ターフ(turf)」とは芝、「トゥ(toe)」とはつま先のことです。
人工芝のような硬い地面で行なうスポーツで多いことが由来とされています。
アメリカンフットボール、サッカー、ラグビーなどで見られます。
図のように爪先立ち状態で上の方向から過度の力がかかると、足の親指のMP関節が過度に伸展され、足の裏にある靭帯が損傷されてしまうことをいいます。
ターフ・トゥの症状
- 親指のつけ根に腫れと痛みがある
- 親指を反らせると痛い
ターフ・トゥの原因
親指が反らされた状態で地面に着いているときに、ふくらはぎに人が乗り親指が可動域以上に反らされて起こります。
ターフ・トゥの検査
受傷した状況などを確認し、親指の付け根に腫れや痛みがある場合はターフ・トゥが疑われます。
重症かどうかを判断しにくい疾患のため、最終的には病院で検査をしてもらい損傷の度合いを判断します。
ターフ・トゥの治療法
軽症のものは、テーピングや超音波療法により10日~2週間で完治します。
一方、靱帯断裂や関節包断裂、種子骨損傷などを合併すると、親指のMP関節に強い炎症症状を呈し歩くのも痛くなります。
この場合、損傷の程度により3~8週の固定を要し、その後、関節可動域訓練などを開始します。
また、何度も損傷を繰り返すものでは、地面と中底の適合性を考え、変更するなどの対応も大切です。
ターフ・トゥに対するテーピング
①はじめに親指と土踏まずにアンカーを巻きます。(赤色)
②次に親指から縦にサポートを貼ります。(オレンジ色)
③さらに土踏まずの中央に向かってサポートを貼ります。(緑色)
④緑のテープに交差するようにサポートを貼ります。(黄色)
⑤最後に①と同じ箇所にアンカーを貼って完成です。(赤色)
環境に応じたシューズ選びを!
左側の図の「天然芝用シューズ」の底を見てみましょう。ポイントといって靴底の突起物がついています。天然芝用のシューズではポイントの数が少ないのが特徴です。さらに地面をしっかりとらえるために、アウトソール(靴の底)は硬い素材でできています。
それに対して、「人工芝用シューズ」はポイントの大きさが小さいのですが数が多くついています。アウトソールは衝撃吸収のために軟らかく、曲がりやすくできています。そのため、ターフトゥの原因になります。
ちなみに右の図は「トレーニングシューズ」ですが、アウトソールが軟らかく、衝撃吸収性に優れています。
競技を行う環境に応じてシューズは選んでください。