足根骨癒合症とは
足首には足根骨といって細かい骨がいくつも存在します。
足根骨癒合症とは、2つの足根骨同士がくっついていることをいいます。
骨同士がくっつくのは生まれつきで、痛みや可動域制限が生じるものもあります。
距骨と踵骨が癒合した距踵間癒合症と、踵骨と舟状骨が癒合した踵舟間癒合症が多いです。
また、特に痛みがないため気づかず、ネンザした時などにレントゲンを撮った際に偶然みつかることもあります。
足根骨癒合症の症状
- スポーツをしている子供で、10歳前後に痛みが出ることが多い
- くるぶし付近が痛くなる
- 内返し・外返しが制限される
- 運動後の足首の疲れや痛み
- 足首に骨の突出
- 骨が神経を圧迫すると足のしびれが出現することもある(足根管症候群)
足根骨癒合症の原因
癒合自体は生まれつきのものですが、打撲やネンザをきっかけに痛みを訴えるケースもあります。
足根骨癒合症の検査
癒合した部分が大きい場合には、外見上の骨の突出がわかります。
病院でレントゲン検査をすると診断がつきます。
癒合部が小さい場合には、CTやMRIで初めて診断されることもあります。
足根骨癒合症の治療法
- 患部の安静・アイシング
- 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
- テーピング
- インソール療法
- 投薬・手術
ネンザ後の長引く痛みは
足根骨癒合症では、痛みが全くなかったり、はじめのうちは強い痛みがないこともあります。
ネンザを契機に発症する場合、軽いネンザだと思って放置してしまうことがあります。
だんだん症状が進むと、強く痛みが出現したり、日常生活でも痛みが発生します。
10歳前後で痛みが出現することが多いため、痛みを訴えることが難しく発見が遅れる傾向にあります。
ネンザ後の痛みが長期間に及ぶ場合は、足根骨癒合症の可能性もあるため、整形外科でレントゲン検査をするとよいでしょう。
硬い扁平足
扁平足とは土踏まずがつぶれた状態の足で、いわゆるべた足のことです。
偏平足の中には、立位姿勢を後ろから見ると足首が内側に倒れ、ハの字になっていることがあります。このような場合は外反扁平足と呼ばれます。
また扁平足は、体重をかけなければ土踏まずの形状が保たれる「軟らかい扁平足」と、体重をかけていない時(足を浮かせた状態)にも土踏まずがない「硬い扁平足」の2種類があります。
足根骨癒合症があると、この「硬い偏平足」状態になっていることが多く注意が必要です。
靴合わせ・インソール療法
足根骨癒合症は痛みがなく問題にならないケースもありますが、足に合わない靴を履いていると癒合部に繰り返し負担がかかり痛みを引き起こしてしまうことも考えられます。
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