デュプトレン拘縮とは
手のひらから指にかけてしこりができ、病気の進行に伴って皮膚がひきつれて、徐々に指が伸ばしにくくなる病気です。
デュプトレン拘縮の症状
- 手掌から指にかけてしこりができ、皮膚がひきつれて徐々に伸ばしにくくなります。
薬指と小指に多く見られますが、他の指や足の裏にもできることがあります。 - 痛みを伴うことはあまりありませんが、一時的にしこや拘縮索に痛みや腫れを伴うこともあります。
- 指が曲がって伸ばせないこと(屈曲拘縮)により日常生活に不便をもたらすようになります。
拘縮索ってなに?
手のひらや指にある腱膜などに体内で産生されたコラーゲンが異常に沈着して太い束のようなものが形成された状態のもののことです。
皮膚の上からでも簡単に見つけられます。
デュプトレン拘縮の原因
詳しい原因は不明です。高齢男性、糖尿病患者に多く見られます。
一説には手掌腱膜への小外傷の繰り返しで生じるのではないかと考えられています。
デュプトレン拘縮の検査
問診により、家族に同じ病気にかかったことのある人がいるか、手のひらをけがしたことがあるか、糖尿病などにかかっているかなどを確認します。
拘縮索や屈曲拘縮の有無、関節の動く範囲などを検査します。
デュプトレン拘縮の治療法
- 薬による治療
拘縮索に薬剤(コラーゲン分解酵素)を注射することにより、
拘縮索を構成する成分であるコラーゲンを分解し、拘縮索を断ち切る治療法です。 - 手術による治療
手のひらや指の皮膚を切開して、
デュピュイトラン拘縮の原因となっている拘縮索を切除します。
デュプトレン拘縮の進行
初期症状(ステージ1)として、まず手のひらに結節(しこりやくぼみ)が出現します。
症状が進行(ステージ2)すると、拘縮索が出現し、徐々に指が曲がり始め、関節の動きが制限されます。
さらに症状が進行(ステージ3)すると、拘縮索が指を引っ張ることにより、指が屈曲拘縮して伸ばすことができなくなります。