スクワットをすると、一番下までしゃがんだ際(ボトムポジション)に、股関節をしっかりと曲げることが出来ず、背中が丸まってしまうことをバットウィンクといいます。
四つ這いでのスクワットは、背骨をまっすぐに保ったまま股関節を適切に曲げる(ヒップヒンジ)動作を獲得するためのエクササイズです。
ヒップヒンジについては次の記事を参考にしてください。
バットウィンクの原因
前述のように、スクワットで最後までしゃがんだ際に、背中をまっすぐに保つことが出来ずに背中が丸まってしまうことをいいます。
▼これがバットウィンクです。
▼正しいスクワットのボトムポジションでは、背中がまっすぐに保たれます。
このバットウィンクの原因には、
胸椎や胸郭の硬さ
股関節の可動域制限
足首の硬さ
などが考えられます。
その他にも、重りの重量が重すぎたり、体幹の筋力が弱かったりすると負荷に負けてしまいバットウィンクが起こります。
バットウィンクを繰り返したままトレーニングをしていると腰背部の筋肉をいためたり、背骨の間のクッションの役割をする椎間板にダメージを与えたりして危険です。
スクワットをする前に、このバットウィンクを修正し、股関節の機能を高め安全にスクワットを行えるように準備をします。
それが次に紹介する「四つ這いでのスクワット」です。
四つ這いでのスクワット
▼まずは四つ這いになって肩の真下に手、股関節の真下に膝をつきます。
▼背骨をまっすぐ(脊柱のニュートラル・ポジション)に保ったまま、骨盤を後方に引きます。
脊柱のニュートラル・ポジションについては次の記事を参考にしてください。
体幹が弱くバットウィンクを起こしてしまう人のためのエクササイズ
体幹が弱く不安定な場合も、重心を下げた際に負荷に抗することが出来ずにバットウィンクを起こすことがあります。
そのため体幹を先にトレーニングして機能を高めておくことも必要です。
バランスボールを両肘の下に置きます。
背骨をまっすぐに保ったまま、両膝を床から浮かせます。
この姿勢を数十秒キープします。
四つ這いになり、殿部の下に適切なサイズのバランスボールを置きます。
バランスボールが転がっていかないように壁際で行います。(またはどなたかに押さえてもらってください)
四つ這いの状態でバランスボールを潰すように殿部で押します。
この時、体幹の力が抜けてしまい、腰が丸まってしまわないように注意します。
脊柱のニュートラルな肢位をキープして、なおかつ殿部でボールを押したまま片手をあげます。
この姿勢を数十秒キープします。
このように体幹の筋肉をONにしてからスクワットを行うことも有効です。