いつもご来院いただいているランナーの患者さまよりご質問いただいた外反母趾テーピング。

当院では、外反母趾のご相談を多くいただきますので、いろいろと外反母趾対策のテーピングを試しましたが、

「カサハラ式バランステーピング」が一番しっくりくるように思えます。

このカサハラ式に少しアレンジを加えて現在に至ります。

そもそも足は歩いたり走ったりすると柔らかくなったり硬くなったりその形を常に変化させています。

そのおかげで衝撃吸収や強い蹴り出しなどの役割を果たせているわけです。

外反母趾になるとその機能が著しく低下してしまいさまざまなトラブルを引き起こします。

 

それではテーピング方法をご紹介します。(写真ではわかりやすくするためにカラフルなテープを使用していますが、実際は肌色のもので大丈夫です。)

とくに長距離ランナーの場合は後半のむくみや締め付けを考えると薄手のテープを使用する方がよいと思います。

3M社製のものであれば、マルチポアスポーツのライト50mmが適当かと思います。

テーピングの目的は

足のアーチの崩れ


このように形が崩れてしまった足を元の形に近づけることです。

まずはテープのカットです


 


寸法はカサハラ式のまま利用します
http://www.ashiuratengoku.co.jp/img-gaihan/gaihan-kiji/05-08.pdf

 

①アンカーテープ(緑色)

アンカーとは英語で船の錨のことです。これから貼るテープの土台となるテープです。

かかとからスタートし、やや小指側を長くします。足の裏にかけることが大切です。




②外反母趾修正テープ (赤色)

いよいよ外反母趾の形を修正します。

3つ股の基部だけを剥がし①のアンカーの上に貼り付けます。

カサハラ式では中央のテープから貼り始めるようです。(撮影の都合上、上のテープから貼りました)



ランニングの場合は、きつくなるので親指を1周しないのがコツだと思います。



親指の変形やねじれを修正しながらテープをやや引っ張りながら貼り付けます。

指に巻きつける際は、絶対に引っ張ってはいけません。
 



(出典:http://thewellnessdigest.com)
母趾外転筋のいう筋肉をサポートするように走行を意識して貼ります。

 

③内反小趾修正テープ(水色)

②と同じく基部だけを剥がし小指を修正しながらテープをやや引っ張りながら貼り付けます。

特に小指はねじれている(寝指)ので、ねじれを元に戻しながら貼ってください。





(出典:https://en.wikipedia.org/wiki/Abductor_digiti_minimi_muscle_of_foot)

 

④開張足修正テープ(オレンジ色)

広がった中足骨間を元に戻すために貼ります。横アーチを形成するように足の形を整えながら貼ります。

横アーチの低下


ランナーの場合はテープを1周すると後半きつくなるので、1周しない方法もあります。


完成


あえて隙間を空けておく。



外反母趾修正テーピングや内反小趾修正テーピングだけでも効果があります。

参考になりましたら幸いです。

外反母趾や内反小趾についてはこちらのページに詳しく記載してあります。ご参照ください。

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