本日お越しいただいた患者さま。
十数年間、外反母趾に悩まされていらっしゃいました。
その間、数々のサポーターをお試しになられたようで、
これまでの戦利品(?)を見せていただきました。
どれもあまり効果が見られなかったようで
すぐに使用をやめてしまったそうです。
外反母趾は親指がくの字に曲がってしまう病気です。
原因は、遺伝であったり、ホルモンの影響であったり、外傷、リウマチ、体重増加、靴の不適合など様々です。
しかし、親指の付け根が飛び出てくることが問題なのではなく
その根元の骨(第1中足骨)が外に開いてしまうことが問題です。
そのため、曲がってきた親指をサポーターで矯正しても効果がありません。
まずしなくてはならないのは、外に広がった中足骨を広がらないようにすることです。
外反母趾対策のサポーターに必要な機能は足の甲の骨(中足骨)が外に広がらないようにすることです。
また、靴選びも大切です。
よくヒール靴が外反母趾の原因であるといわれることがありますが、
これは必ずしも正しくありません。
もちろん、つま先の細い靴はよくありません。
ただし、足の甲の部分まで広くある必要はありません。
先ほど説明した通り、
外反母趾で問題となってくるのは、
足の甲(中足骨)が外に広がることです。
紐靴であれば、シューレース(靴ひも)で甲の広がりをホールドすることができます。
マジックベルトのついたものであれば、しっかりと締めることである程度
広がりを抑えることが可能です。
前述の患者さまは
外反母趾には幅広の靴がいいと思い込み、かなり広めの靴を履いておられました。
そのため、靴の中で足が滑りつま先部分で第2趾の先が圧迫され内出血を起こしていました。
テーピングで、指を広げ、指同士が当たらないようにして、
靴の履き方、紐の結び方を指導させていただき、
最後にインソールを作製しました。
世の中には外反母趾に対する間違った情報が多すぎます。
適切な方法でケアをすれば外反母趾の痛みはかなりの確率でよくなります。
外反母趾でお悩みの方、我慢なさらずに当院にご相談ください。