骨盤輪とは
仙骨と左右の寛骨が2つの仙腸関節と恥骨結合とで連結されて構成されるリングのことです。
骨盤輪不安定症とは
何らかの原因で骨盤輪が緩み、様々な症状が出る状態です。
仙腸関節障害と恥骨結合離開が同時に起こっているものと考えられます。
外傷の他、出産前後の女性によくみられます。
骨盤輪不安定症の症状
- お尻の横が痛い
- 尾骨が痛い
- 足の付け根が痛い
- 恥骨が痛い
- 腰が痛い
- 尿漏れ感がある
- 下半身がいつもだるい
骨盤輪不安定症の原因
骨盤は赤ちゃんが産道を通りやすいように恥骨結合、仙腸関節がゆるみます。これは出産の際に分泌されるホルモンの影響です。
この関節のゆるみがひどくなると腰やお尻の痛みが生じます。
恥骨結合がゆるむと骨盤全体がグラグラし、骨盤の後ろで坐骨神経を圧迫して痛むのではないかと推察されます。また、骨盤の骨折などのケガでも起こることがあります。
骨盤輪不安定症の検査
骨盤輪不安定症はレントゲンなどの検査ではわかりません。
この疾患の症状は、立っているときにうまく荷重が支えられずに起こります。
そのため荷重を骨盤で支えられるかどうかを検査します。
ベッドからかかとを20cm持ち上げて保持し、左右の違いを比較します。
骨盤を固定するようにアシストすると症状が軽減するかどうかを確認します。
片足立ちをして荷重がうまく骨盤で支えられているかどうかを検査します。
骨盤輪不安定症の治療法
- 骨盤ベルト固定
- ストレッチ・筋膜リリース
- 筋力トレーニング
- 外傷によるもの、症状が著しいものは手術
骨盤ベルト
骨盤輪不安定症では、骨盤の骨と骨のつなぎ目がゆるんでしまうため、骨盤をベルトでしめて固定すると大変効果的です。
妊婦さん向けの骨盤ベルトは市場にはたくさん出回っていますが、特におすすめなのはPhysiomat社製の骨盤支持ベルトです。
装着時の快適性を重視しつつ、固定性もしっかりあります。装着することで、骨盤を安定させ、立っている時の姿勢を楽にしてくれます。