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ひざの構造
ひざの関節は2つの関節で出来ています。
1つは、ひざから上の骨「大腿骨」と、ひざから下の骨「脛骨」からなる「大腿脛骨関節」です。
もう一つは、膝蓋骨(ひざの皿)と大腿骨(ふともものほね)からなる「膝蓋大腿関節」です。
膝蓋軟骨軟化症とは
膝蓋骨(膝の皿)の裏側にある軟骨がすり減って柔らかくなってしまう病気のことです。
ランニングなどをする人によくみられるスポーツ障害です。
膝蓋軟骨軟化症の症状
- ひざを曲げ伸ばしをすると引っかかる感じがしたり、パキッと音がする
- スポーツ時や階段昇り降り時にひざの皿まわりの痛み
- ひざの皿を押した時の痛み
膝蓋軟骨軟化症の原因
ひざの皿と大腿骨がこすれ合い、摩擦によって炎症を起こし、ひざの皿の裏にある軟骨が変性していきます。
ひざの使いすぎやけがなどにより発症します。
膝蓋軟骨軟化症が発症しやすい人
10~20歳代の女性に多くみられます。
女性ホルモンの影響で男性と比べて関節が緩いことや筋力が弱い、不安定な靴を履くなどの若い女性特有の問題が理由としてあげらます。
膝蓋軟骨軟化症の治療法
- 患部の安静・サポーター
- 鎮痛処置:湿布や超音波治療など
- ストレッチ・筋力強化エクササイズ
- テーピング
- 各種徒手療法
- インソール、靴合わせ
膝前面痛に対するストレッチと筋力強化
ひざの皿には大腿四頭筋という筋肉が付着しています。
この筋肉の外側の柔軟性が低下したり、内側の筋力低下が起こるとひざの皿が外側に引っ張られてしまいます。
そのため、外側の組織のストレッチと内側の筋肉の筋力強化が重要です。
X脚や不自然な歩き方などがある場合は、その矯正・改善を図ります。
膝前面痛に対するテーピング
(図;理論と実践! 治療的テーピングより引用)
靴合わせ・インソール療法
土踏まずが落ち込むと(へんぺい足)、ひざが内側に入り、ひざの皿が外側に引っ張られる力が強くなってしまいます。
それを改善するために、土踏まずをサポートする中敷き(インソール)を入れると症状が和らぎます。
ヒール靴やパンプスに合わせたインソールの作成が可能です。