陸王の影響か今年の箱根駅伝盛り上がりましたね。青学の逆転4連覇で幕を閉じました。

さて、今日の復路7区で駒澤大学の工藤選手が足に異変を起こしました。

脱水などによる意識が朦朧とするような症状ではなく、なぜか足に力が入らず何度も足を叩いている姿が映し出されました。

このような症状で思い当たるのが、ローリング病、ぬけぬけ病、カックン病などと呼ばれる疾患。

症状としては、長距離ランナーが片脚の力が入りにくくなって踏ん張りがきかなくなってしまうこと。症状は数年間継続します。

専門的にいうと、局所性ジストニアや職業性ジストニア、イップスなどとの関わりも指摘されています。

治療法としては、ストレッチや体幹筋の強化、フォームの改善などが有効とされています。

しかし、それでもはっきりとした病態や原因、治療法はまだ解明されていません。

当院ではランナーの方が多くご来院されるので、「足が抜けるような感じがする」「足に力が入りにくい」「足の付け根がムズムズする」などの症状を訴える方が来られます。

長距離経験者なら結構一般的な症状です。物理療法などは効果が薄く、確かに治療に難渋するケースが多いですが時間をかけてじっくり体幹筋や股関節周囲筋の強化することにより改善することが多いように思えます。

このような症状でお悩みのランナーの皆さま、なかなか理解してもらえない症状ではありますが、どうぞ諦めずコツコツと治療してぬけぬけ病を克服しましょう。