扁平足の検査方法まとめ
年代別の特徴と評価方法を詳しく解説

扁平足の検査法について

平足に原因から
しっかり対応します

扁平足は見た目だけでは正確に判断できません。アーチの高さだけでなく、

  • 足部アライメント
  • 歩行時の過回内
  • 足部の柔軟性
  • ウィンドラス機構
  • 後足部の動き

などを総合的に評価することが重要です。

本ページでは、扁平足障害の年代別特徴をはじめ、Navicular Drop TestやFPI-6、Jackテストなど、実際に行われる代表的な検査・評価方法についてわかりやすく解説します。

扁平足検査

 土踏まずがほとんどなく、足が平らに見える

 靴の内側ばかりすり減る

 歩き方が気になる、足が内側へ倒れ込む

 ペタペタと足音が大きい歩き方になる

 長時間歩くと足裏や土踏まずがだるくなる

 扁平足と言われたことがあり、スポーツ時に痛みが出る

扁平足の年代別特徴

小児期

小児の扁平足は多くが無症状で、基礎疾患がなければ治療対象にならないことが多いです。

報告では

  • 生後11〜14か月頃では未形成
  • 5歳頃には大人に近いアーチ形成

がみられるとされています。

小児の扁平足

成長期

体重増加やスポーツ活動をきっかけに発症しやすくなります。

外脛骨を伴うケースも多く、舟状骨周囲や後脛骨筋腱に炎症が起こりやすくなります。

次のような症状が見られることもあります。

  • 足の内側の痛み
  • 運動や歩行で悪化
  • 腫脹を伴う炎症性扁平足
成長期の扁平足

成人期

成長期から移行する場合に加え、

  • 加齢
  • 肥満
  • 筋力低下
  • 靱帯や腱の脆弱化

によって発症・進行することがあります。

成人期の扁平足

Navicular Drop Test

足のアーチ機能を評価する方法の1つに、Navicularナビキュラー Dropドロップ Testテストがあります。

これは、「荷重したときに舟状骨がどれくらい下がるか」を測定するテストです。

舟状骨は、内側縦アーチ(土踏まず)の頂点付近にある骨です。

そのため、

  • アーチがしっかり保てているか
  • 荷重時にアーチがどれくらい低下するか

を評価する指標として使われます。

Navicular Drop Test
  • まず安静座位で距骨下関節を中間位にした状態で、床から舟状骨粗面までの高さを測定します。
  • 次に、自然に立った状態で再度高さを測定します。
  • この2つの高さの差を、Navicular Drop(舟状骨下降量)として評価します。一般的には約10mm程度が正常と報告されています。
Navicular Drop Testの方法

FPI-6

Foot Posture Index(FPI)は、足の形やアライメントを総合的に評価する方法です。

視診や触診を用いて、

  • 正常足
  • 回内足(扁平足傾向)
  • 回外足(ハイアーチ傾向)

を分類します。

特に臨床では、FPI-6(6項目評価)がよく使用されます。

FPI-6の方法

FPIでは、静的した自然な立位で足を観察します。

各項目を、

  • +2点:強い回内傾向
  • 0点:正常
  • −2点:強い回外傾向

として採点し、合計点で足部タイプを判定します。

合計点

  • −5点以下:著明な回外足
  • −1〜−4点:回外足
  • 0〜5点:正常足
  • 6〜9点:回内足
  • 10点以上:著明な回内足

① 距骨頭の触診

距骨頭の内側・外側の触れやすさを確認します。

  • 内側が触れやすい→ 回内傾向
  • 外側が触れやすい→ 回外傾向
  • -2点:距骨頭は外側で触知可能だが、内側では触知困難
  • -1点:距骨頭は外側で触知可能で、内側ではわずかに触知可能
  • 0点:距骨頭は外側・内側とも同程度に触知可能
  • +1点:距骨頭は外側ではわずかに触知可能で、内側では触知可能
  • +2点:距骨頭は外側では触知困難だが、内側では触知可能
距骨頭の触診

② 外果(外くるぶし)の上下のカーブ

外くるぶし上下の凹みを観察します。

  • 下方の凹みが強い→ 回内傾向
  • 下方が平坦→ 回外傾向
  • -2点:外果下方の曲線が直線的、または凸状である
  • -1点:外果下方の曲線は凹状だが、外果上方より浅い/平坦である
  • 0点:外果上方・下方の曲線がほぼ同程度である
  • +1点:外果下方の曲線が、上方よりもより凹状である
  • +2点:外果下方の曲線が、上方より著明に凹状である
外果の上下のカーブ

③ 踵骨の傾き

後ろから踵の傾きを確認します。

  • 外反→ 回内足
  • 内反→ 回外足
  • -2点:5°以上の内反位(踵骨内がえし位)
  • -1点:垂直位〜5°以内の内反位
  • 0点:垂直位
  • +1点:垂直位〜5°以内の外反位
  • +2点:5°以上の外反位(踵骨外がえし位)
踵骨の傾き

④ 距舟関節のふくらみ

足の内側(距舟関節部)の凹凸を観察します。

  • 凸が強い→ 回内傾向
  • 凹が強い→ 回外傾向
  • -2点:距舟関節部が著明に凹状である
  • -1点:距舟関節部がわずかだが明らかに凹状である
  • 0点:距舟関節部が平坦である
  • +1点:距舟関節部がわずかに隆起している
  • +2点:距舟関節部が著明に隆起している
距舟関節のふくらみ

⑤ 内側縦アーチの形

土踏まずの高さを確認します。

  • アーチ低下→ 回内足
  • アーチが高い→ 回外足
  • -2点:アーチが高く、後方へ急峻な角度を呈している
  • -1点:アーチがやや高く、後方がやや急峻である
  • 0点:アーチ高は正常で、なだらかな弯曲を呈している
  • +1点:アーチが低下し、中央部にやや平坦化がみられる
  • +2点:アーチが著しく低く、中央部が高度に平坦化し床面に接している
内側縦アーチの形

⑥ 前足部の内外転

後方から前足部の見え方を確認します。

  • 外側足趾が多く見える→ 前足部外転(回内傾向)
  • 内側足趾が多く見える→ 前足部内転(回外傾向)
  • -2点:外側の足趾は見えず、内側の足趾が明瞭に見える
  • -1点:外側の足趾よりも、内側の足趾のほうが明瞭に見える
  • 0点:内側・外側の足趾が同程度に見える
  • +1点:内側の足趾よりも、外側の足趾のほうが明瞭に見える
  • +2点:内側の足趾は見えず、外側の足趾が明瞭に見える
前足部の内外転

Jack Test

Jackジャック Testテストは、扁平足が「柔らかい扁平足」なのかを確認する検査です。

特に、

  • 足部の柔軟性
  • 距骨下関節の可動性
  • 足底腱膜の機能

を評価する目的で行われます。

Jack Testのメカニズム

この検査は、足底腱膜の「ウィンドラス機構」を利用しています。

足底腱膜は、踵骨と足趾をつないでいる強い組織です。

母趾を反らす(背屈する)と、足底腱膜がピンと張るようになります。

すると、

  • 足の長さが少し短くなる
  • 土踏まず(内側縦アーチ)が持ち上がる
  • 踵が内側へ傾く(踵骨内反)
  • 距骨下関節が回外方向へ動く

という変化が起こります。

Jackテストのメカニズム

Jack Testの方法

患者さんを立たせた状態で、母趾を上に反らす(背屈させる)だけです。

その時に、

  • 土踏まずが出現するか
  • 内側縦アーチが持ち上がるか

を確認します。

  • 正常反応:母趾を反らした時に、内側縦アーチが上がる、踵が内反方向へ動く場合は、柔軟性が残っている扁平足と考えます。
  • 異常所見:母趾を反らしても、アーチが上がらない、踵の動きが少ない場合は、硬い扁平足の可能性があります。
Jack Testの方法

扁平足にはインソール療法がおすすめです

扁平足は、単に「アーチが低い状態」ではありません。

人によって問題となる部位や動きは大きく異なります。そのため、 「アーチが落ちているから、とにかく持ち上げればいい」というわけではありません。

過剰にアーチを押し上げることで、かえって足部の動きを妨げたり、別の部位へ負担を生じることもあります。

扁平足のインソール (1)

人ひとりに合わせたオーダーメイドインソール

扁平足や過回内足では、歩行やスポーツ動作のたびに足部へ繰り返し負担がかかり、足底腱膜炎やシンスプリント、後脛骨筋腱炎などさまざまな痛みにつながることがあります。

当院では、足部アライメントや歩行動作を評価したうえで、一人ひとりの足に合わせたインソール療法をご提案しています。

扁平足に対するインソール説明

当院では、

  • 足部アライメント
  • 歩行・動作分析
  • 足部の柔軟性
  • 足趾機能
  • スポーツ特性

などを評価し、バイオメカニクスに基づいて一人ひとりに合わせたオーダーメイドインソールを作製しています。

麻多 聡史
院長

この記事を書いた人

アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナーマスターライセンス、足爪補正士、テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、PRIマイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了