扁平足をどこよりも詳しく解説
原因・筋肉・靱帯まで徹底解説【完全保存版】

扁平足について

平足を原因から
しっかり対応します

扁平足は、土踏まずが低下することで足部が過度に回内し、足底腱膜や後脛骨筋、アキレス腱などに負担がかかりやすくなる状態です。単なる足の形の問題ではなく、歩行やスポーツ動作による力学的ストレスが関与するため、専門的な評価が重要になります。

また、初期は「疲れやすい」「足がだるい」といった軽い症状だけのことも多く、見過ごされやすい特徴があります。放置すると膝や股関節など全身へ負担が広がることもあるため、早めのケアが大切です。

扁平足

 長時間歩くと足の裏や土踏まずが痛くなる

 足が疲れやすく、立っているだけでもだるさを感じる

 靴の内側ばかりすり減る

 歩き方がおかしいと言われる

 足首が内側へ倒れ込みやすいと言われる

 外反母趾や開張足が気になる

 足だけでなく膝や股関節にも痛みがある

 子どもの頃から扁平足と言われていて痛みが出てきた

扁平足とは

扁平足とは、足部のアーチ構造が低下した状態を指します。

そして、アーチ低下に伴って痛みや機能障害などの症状が生じた状態を扁平足障害といいます。

扁平足とは

足部のアーチ構造

足部には、身体を支えながら歩行や立位を可能にするためのアーチ構造が存在します。

このアーチ構造によって、荷重の分散や衝撃吸収、効率的な歩行動作が可能になります。足部のアーチは大きく3つに分類されます。

  • 内側縦アーチ
  • 外側縦アーチ
  • 横アーチ
足部アーチ構造

① 内側縦アーチ

内側縦アーチは、足部に存在する3つのアーチ構造のうち最も高く重要なアーチです。

主に体重支持や衝撃吸収、歩行時の推進力の伝達に関与しています。

  • 踵骨
  • 距骨
  • 舟状骨
  • 内側楔状骨
  • 第1中足骨

で構成されています。

内側縦アーチとは

② 外側縦アーチ

外側縦アーチは内側縦アーチより低く安定した構造を持っています。

足部の安定性に関与しています。

  • 踵骨
  • 立方骨
  • 第5中足骨

で構成されています。

外側縦アーチとは

③ 横アーチ

横アーチは、足部を横方向に形成するアーチ構造であり、足底にかかる荷重を分散し、足部の安定性を保つ役割があります。

横アーチは前足部と中足部の2つのレベルに存在します。

前足部横アーチ

  • 第1〜5中足骨

で構成されています。

中足部横アーチ

  • 内側楔状骨
  • 中間楔状骨
  • 外側楔状骨
  • 立方骨

で構成されています。

横アーチとは

内側縦アーチを支えるメカニズム

靭帯や腱膜による支え

足の土踏まず(内側縦アーチ)を支えるうえで、特に大事なのが次の3つです。

  • バネ靱帯:骨を支える土台
  • 長・短足底靱帯:形を安定させる
  • 足底腱膜:下から引っ張って支えるメイン構造
内側縦アーチを支える構造

① バネ靱帯(底側踵舟靱帯)

バネ靱帯(底側踵舟靱帯)は、
踵骨と舟状骨の間に位置する靱帯であり、
内側縦アーチを支持する重要な静的支持組織の一つです。

役割

  • 距骨頭を支持する
  • 内側縦アーチの保持に関与する
  • 前足部・中足部の背屈や外転を制動する

内側縦アーチの最も高い位置に存在し、
アーチ構造の維持に重要な役割を担います。

特徴

バネ靱帯は名前から「ゴムのように伸びる」と思われがちですが、
実際はあまり伸びない、硬くてしっかりした靱帯です。

主にコラーゲン線維でできており、靱帯の上にはクッションのような線維軟骨があり、その上に距骨頭が乗る形になっています。

バネ靭帯

② 長・短足底靱帯

長足底靱帯と短足底靱帯は、足の裏にある靱帯で、足のアーチを支える役割をしています。

長足底靱帯は、かかとの骨から足の中央〜前の方に向かって伸びている、長くてしっかりした靱帯です。足の裏の中でも比較的表面に近いところにあり、強い構造をしています。短足底靱帯はその近くにあり、長足底靱帯と一緒に働いています。この2つは役割を分担しながら、お互いを補う関係にあります。

土踏まずのようなアーチは、立ったり歩いたりするうえでとても大切ですが、この2つの靱帯は、そのアーチがつぶれないように下から支えている“支え”の一つです。

役割

  • 足の前や真ん中の部分が曲がりすぎないように支える
  • アーチがつぶれるのを防ぐ
  • 足全体の安定性を保つ
  • かかとや足の中央の骨のねじれを抑える
  • 骨がズレないように安定させる

内側縦アーチの最も高い位置に存在し、
アーチ構造の維持に重要な役割を担います。

特徴

アーチを支える力としては、足底腱膜が一番大きな役割を担っています。長・短足底靱帯はそれをサポートする立場ですが、もし足底腱膜の働きが弱くなると、その分これらの靱帯に負担がかかり、より強く引っ張られることになります。

長・短足底靱帯は、足のアーチを直接支えるというよりも、他の組織と一緒に働きながら足の形を安定させている大事なサポート役です。

長・短足底靱帯

③ 足底腱膜

足底腱膜は、足の裏にある強くて大きな腱膜で、
足のアーチを支えるうえで最も重要な構造です。

アーチ保持をする力のうち約80%は足底腱膜が担っています。

かかとの内側から始まって指の付け根まで伸びています。

ちょうど、足の裏を下から支えている“ベルト”のようなイメージです。

足底腱膜2

役割

  • 前足部・中足部が曲がりすぎるのを防ぐ(背屈制動)
  • 内側・外側縦アーチの保持
  • 足部の安定性を保つ
  • 荷重時のアーチ低下をコントロール

この足底腱膜は1枚の膜ですが、よく見ると3つのパートに分かれています。

  • 真ん中の部分(いちばん大事でしっかりしている)
  • 内側(母趾側)
  • 外側(小趾側)

特に真ん中の部分が、足のアーチを支えるうえで中心的な役割をしています。

足底腱膜の3つの線維束

また、この膜の下には筋肉があり、

  • 真ん中には「短趾屈筋」
  • 外側には「小趾外転筋」

といった筋肉を、上から覆うような構造になっています。

足底腱膜1

CHECKタイロッド作用とウィンドラス機構

深殿部症候群とは、
「椎間板ヘルニアなどではなく、骨盤の外で坐骨神経が圧迫(絞扼)されることで、殿部から鼠径部にかけて痛みを生じる症候群」と定義されます。この中には、梨状筋症候群も含まれます。

タイロッド作用

人が立っているとき、体重はすべて足にかかっています。すると、本来であれば土踏まずは下降しつぶれやすくなります。

それでもアーチが大きく崩れないのは、「タイロッド作用」という仕組みがあるためです。

足底腱膜がロープのようにピンと張ることで、土踏まずを下から支えています。体重によってアーチが押しつぶされそうになっても、足底腱膜がそれを支えてくれるため、アーチは簡単には崩れません。

この仕組みのおかげで、私たちは筋肉をほとんど使わなくても足の形を保つことができ、長時間でも楽に立っていられます。

ウィンドラス機構

歩いたり走ったりするとき、足のアーチはただ柔らかいだけではなく、必要なタイミングで“硬く安定する”必要があります。そのときに重要なのが「ウィンドラス効果」です。

ウィンドラスとは「ロープを巻き上げる装置」のことで、足では

  • 足の指の付け根(MTP関節)が“巻き上げる軸”
  • 足底腱膜が“ロープ”

のような役割をしています。

歩行の後半でかかとが浮き、足の指が反る(背屈する)と、足底腱膜がピンと張ります。すると、土踏まずが下から引き上げられるようになり、足のアーチが高くなります。

この働きによって、柔らかかった足が硬く安定した状態に変わり、地面をしっかり蹴って前へ進みやすくなります。つま先立ちをしたときに土踏まずが持ち上がるのも、このウィンドラス効果によるものです。

また、歩行や走行のような動きの中では、足底腱膜だけでなく、足の小さな筋肉(足部内在筋)も一緒に働き、アーチを支える補助をしています。

ウィンドラス・メカニズム

筋肉による支え

足のアーチは、靱帯や足底腱膜だけで支えられているわけではありません。

歩く・走るなどの動きの中では、筋肉が働くことでアーチを動的に支えています。

その中でも特に重要なのが「後脛骨筋」です。

後脛骨筋

役割

後脛骨筋は、すねの内側から始まり、足の内側〜足底に向かって付着する筋肉です。
舟状骨や楔状骨、中足骨など複数の場所に付着しているため、収縮すると足の内側アーチを下から引き上げるように働きます。

後脛骨筋

歩行中の働き

特に歩行では「柔らかく衝撃を吸収する足」 から「硬く安定して蹴り出す足」への切り替えを助ける重要な役割を担っています。

① 接地時(立脚初期)

足が地面につくと、足部は内側へ倒れ込みやすくなります(回内・外がえし)。

このとき後脛骨筋は、その倒れ込みをブレーキのように制御し、アーチがつぶれすぎるのを防ぎます。

後脛骨筋の作用(接地時)
② 蹴り出し時(立脚後期)

歩行後半では、後脛骨筋が足部を内がえし方向へ導き、足を硬く安定した状態に変えます。

これによって、

  • 地面をしっかり蹴れる
  • 力を効率よく前へ伝えられる

ようになります。

後脛骨筋の作用(蹴り出し時)

他の筋肉の役割

後脛骨筋だけでなく、

  • 長趾屈筋
  • 母趾外転筋
  • 短趾屈筋

などもアーチ保持に関わっています。

特に長趾屈筋は、歩行中に一定の緊張を保ちながら、アーチが落ちすぎないように支えています。

また、足の小さな筋肉(内在筋)は、歩行や走行など動きの多い場面でアーチを細かく安定させています。

他の筋肉の役割

内側縦アーチ低下のメカニズム

足部は荷重がかかると 回内運動を起こします。

このとき、

  • 後足部(距骨・踵骨)は 底屈
  • 前足部(中足骨)と中足部(楔状骨・舟状骨・立方骨)は背屈・外転

する動きが生じます。このような運動により、内側縦アーチは低下します

内側縦アーチ低下のメカニズム (1)
アーチ低下のメカニズム2

外側縦アーチを支えるメカニズム

靭帯による支え

外側縦アーチは、いくつかの靱帯によって安定しています。

  • 前距腓靱帯
  • 踵腓靱帯
  • 二分靱帯
  • 背側踵立方靱帯
  • 長・短足底靱帯
外側縦アーチを支える靭帯

筋肉による支え

外側アーチは筋肉でも支えられています。

  • 長腓骨筋
  • 短腓骨筋
  • 小趾外転筋
外側縦アーチを支える筋肉

外側縦アーチ低下のメカニズム

外側縦アーチの低下は、主に

  • 距骨下関節の過度な内がえし
  • 踵立方関節の不安定性
  • 外側リスフラン関節の背屈
  • 靱帯の損傷・機能低下
  • 筋による支えの弱化

によって起こります。

足の外側の骨や関節が不安定になり、外側のアーチを保てなくなる状態です。

外側縦アーチの低下

距骨下関節は、足部の内がえし・外がえしに関わる関節です。

距骨下関節の過度な内がえし

この関節が過度に内がえしすると、外側縦アーチを構成する踵立方関節の安定性が低下し、外側アーチが崩れやすくなります

踵立方関節の不安定性

外側リスフラン関節は、立方骨と第4・第5中足骨の間にある関節です。

この関節は、第2・第3中足骨に比べて底背屈方向の可動性が大きく、衝撃吸収や荷重伝達に関わります。

しかし、荷重時に外側リスフラン関節が過度に背屈すると、外側の支柱がつぶれるようになり、外側縦アーチが低下します。

外側リスフラン関節の背屈

長・短足底靱帯は踵立方関節を安定させる構造として重要です。これらが弱くなると、荷重時に踵立方関節が不安定になり、外側縦アーチを保ちにくくなります。

長・短足底靱帯による支え

長腓骨筋は、立方骨の下を通って足底へ回り込み、第1・第2中足骨底や内側楔状骨に付着します。この筋は中足部の剛性を高めたり、歩行中の衝撃吸収に関わったりします。

長腓骨筋が十分に働かないと、外側アーチを動的に支えられず、荷重時にアーチが低下しやすくなります。

長腓骨筋による安定性

横アーチを支えるメカニズム

クロスサポートメカニズム

後脛骨筋と長腓骨筋は、足底で交差するように走行しながら、足部アーチを支えています。これを「クロスサポートメカニズム」といいます。

後脛骨筋は内側から舟状骨や楔状骨を引き上げ、長腓骨筋は外側から第1中足骨を安定させます。2つの筋が互いに引き合うことで、

  • 内側縦アーチ
  • 横アーチ
  • 中足部の安定性

を高めています。

特に歩行の蹴り出しでは、足部をしっかり固めて、地面へ効率よく力を伝える役割があります。

クロスサポートメカニズム

母趾内転筋

母趾内転筋は、足の裏にある内在筋のひとつで横アーチを支える重要な筋肉です。

母趾内転筋には、

  • 斜頭
  • 横頭

の2つがあります。

特に横頭は、

  • 第3〜5趾の付け根
  • 深横中足靱帯

から始まり、母趾側へ横方向に走行しています。

この横方向の走行によって、中足骨が横に広がるのを抑え、横アーチを安定させています。

また、斜頭は第1中足骨を底屈方向へ安定化させるため、

  • 内側縦アーチ
  • 前足部の安定性

にも関与します。

母趾内転筋の機能が低下すると、

  • 横アーチ低下
  • 開張足
  • 前足部の不安定性
  • 外反母趾

につながります。

母趾内転筋

骨間筋

骨間筋は中足骨の間にある足部内在筋で、横アーチを支える重要な筋肉のひとつです。

骨間筋は、

  • 中足骨同士が広がりすぎるのを防ぐ
  • 前足部を安定させる
  • 足趾の細かなコントロールを行う

働きを持っています。

特に荷重時や歩行時には、前足部が横に広がる力を制御することで、

  • 横アーチ
  • 前足部の剛性

を保っています。

骨間筋

虫様筋

虫様筋は足の深い部分にある小さな筋肉で、前足部の安定性や横アーチの保持を補助する筋です。

虫様筋は長趾屈筋腱から始まり、足趾へ付着しています。

主な働きは、

  • MTP関節を曲げる
  • 足趾を安定させる
  • 足趾の協調運動を助ける

ことです。

歩行や立位では、足趾が過剰に反ったり開いたりしないよう調整することで、

  • 前足部の横ブレ
  • 中足骨の開き

を抑えています。

その結果、横アーチの安定化に関与しています。

虫様筋

深横中足靭帯

深横中足靱帯は、前足部の中足骨頭同士を横方向につないでいる靱帯です。

第2〜第5中足骨頭を連結し、

  • 中足骨が横に広がりすぎるのを防ぐ
  • 前足部を安定させる

働きを持っています。

この靱帯によって、横アーチが保たれ荷重時の前足部の横ブレが抑えられます。

また、深横中足靱帯は母趾内転筋横頭の起始部にもなっており、筋肉と靱帯が協調して横アーチを支える構造になっています。

深横中足靭帯

横アーチ低下のメカニズム

立ったり歩いたりすると、足には体重がかかり、中足骨は横に広がろうとします。

通常は、靱帯や筋肉がこの広がりを支えて横アーチを保っています。

しかし

  • 足部の過回内
  • 前足部の不安定性
  • 中足骨と中足骨の間の開き

が起こると、中足骨を支える力が弱くなります。その結果、前足部が横に広がりやすくなり、横アーチは徐々に低下していきます。

横アーチの低下

扁平足が引き起こす症状

内側縦アーチ低下で起こりやすい疾患

  • 足底腱膜炎
  • 後脛骨筋腱機能不全
  • 有痛性外脛骨
  • シンスプリント(MTSS)
  • アキレス腱炎
  • 外反母趾
  • 成人扁平足
  • 膝関節痛(knee-in増加)
  • 膝外反ストレス障害
  • 脛骨疲労骨折
  • 舟状骨疲労骨折
内側縦アーチ低下の影響

外側縦アーチ低下で起こりやすい疾患

  • 第5中足骨疲労骨折
  • 立方骨周囲痛
  • 外側足部痛
  • 足関節不安定症
  • 内反捻挫反復
  • 腓骨筋腱障害
  • 外側靱帯障害
外側縦アーチ低下の影響

横アーチ低下で起こりやすい疾患

  • 開張足
  • 外反母趾
  • 中足骨骨頭部痛(中足痛)
  • モートン病
  • 胼胝(タコ)
  • 鶏眼(ウオノメ)
  • 足趾変形
  • 浮き趾
横アーチ低下の影響

扁平足にはインソール療法がおすすめです

扁平足や過回内足では、歩行やスポーツ動作のたびに足部へ繰り返し負担がかかり、足底腱膜炎やシンスプリント、後脛骨筋腱炎などさまざまな痛みにつながることがあります。

当院では、足部アライメントや歩行動作を評価したうえで、一人ひとりの足に合わせたインソール療法をご提案しています。

扁平足は、単に「アーチが低い状態」ではありません。

人によって問題となる部位や動きは大きく異なります。そのため、 「アーチが落ちているから、とにかく持ち上げればいい」というわけではありません。

過剰にアーチを押し上げることで、かえって足部の動きを妨げたり、別の部位へ負担を生じることもあります。

扁平足用のインソール

人ひとりに合わせたオーダーメイドインソール

LIPUSは、微弱な超音波刺激を骨折部に与えることで、骨形成を担う細胞の働きを活性化し、血流を促進します。これにより骨の修復がスムーズに進み、骨癒合までの期間短縮や痛みの軽減が期待できます。

扁平足に対するインソール説明

当院では、

  • 足部アライメント
  • 歩行・動作分析
  • 足部の柔軟性
  • 足趾機能
  • スポーツ特性

などを評価し、バイオメカニクスに基づいて一人ひとりに合わせたオーダーメイドインソールを作製しています。

麻多 聡史
院長

この記事を書いた人

アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナーマスターライセンス、足爪補正士、テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、PRIマイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了