扁平足の人に多い歩き方とは?
足部アーチ低下による動作の特徴を解説

扁平足の歩き方について

平足に原因から
しっかり対応します

扁平足の歩き方では、歩行中に足が過度に内側へ倒れ込みやすくなり、足底腱膜や後脛骨筋、アキレス腱などへ繰り返し負担がかかりやすくなります。単なる「歩き方のクセ」ではなく、足の機能低下が関係していいます。

初期は「歩くと疲れやすい」「足がだるい」「靴の減り方が偏る」といった軽い違和感だけのことも多いのですが、放置すると膝や股関節、腰など全身への負担につながることもあるため、歩行や足部機能を正確に評価することが大切です。

扁平足

 歩くと足が内側へ倒れ込む感じがする

 靴の内側ばかりすり減る

 歩いていると膝やスネが痛くなる

 ペタペタと足音が大きい歩き方になる

 長時間歩くと足裏や土踏まずがだるくなる

 走るとすぐ疲れたり、蹴り出しにくさを感じる

正常な歩き方

正常歩行では、距骨下関節が

  • 回内
  • 回外

を適切なタイミングで繰り返しています。

正常歩行での足部の動き

① 立脚初期(接地した瞬間)

踵が地面に接地した瞬間、距骨下関節は約2〜3°の軽度内がえし位にあります。

その直後から踵骨は急速に外がえしし始めます。

立脚初期(接地した瞬間)

② 立脚初期〜立脚中期

足はやや回内し、柔軟性が高まります。

これによって、

  • 地面からの衝撃を吸収する
  • 重心をスムーズに前方へ移動させる

ことができます。

立脚初期〜立脚中期

CHECK接地後の回内運動

歩き始めで足が地面につく瞬間(初期接地)には、床からの力(床反力)は距骨下関節のやや外側を通ります。

そのため、足には「内側へ倒れ込む力(回内)」が加わり、踵骨は回内方向へ動きやすくなります。

このとき足の内側と外側では、構造に違いがあります。

外側では、踵骨と立方骨がしっかり噛み合うため、比較的硬く安定しています。

一方、内側では骨同士がぶつかって支える構造ではなく、底側踵舟靱帯(ばね靱帯)が伸びることで、舟状骨が少し下へ沈み込みます。これを「navicular drop(舟状骨下降)」といいます。

この舟状骨の沈み込みによって、横足根関節(ショパール関節)は全体として動きやすい状態になります。すると足部は柔らかくなり、地面からの衝撃を分散しやすくなります。つまり、歩行初期の回内運動や舟状骨の沈み込みは、単なる“崩れ”ではなく、

  • 荷重をうまく分散する
  • 衝撃を吸収する
  • 地面に適応する

ために必要な動きでもあります。

そしてこの柔らかい状態が、後の立脚中期以降に足部を安定させる「トラス機構」へ移行する準備段階になっています。

接地直後の回内運動

③ 立脚後期(蹴り出し)

歩行後半では、距骨下関節は回外位へ移行します。

すると足部の剛性が高まり、

  • 地面をしっかり蹴れる
  • 力を効率よく前へ伝えられる

ようになります。

立脚後期(蹴り出し)

扁平足の歩き方

扁平足や過回内足では、歩行中に足部の「回内運動」が過剰になりやすく、正常歩行とは異なる特徴的な動きがみられます。

本来、歩行中の足部は

  • 柔らかく衝撃を吸収する時期
  • 硬く安定して地面を蹴る時期

を切り替えながら働いています。

しかし扁平足では、この切り替えがうまくできなくなります。

① 着地直後から踵骨が外反する

扁平足では、立脚期を通して足部が過剰に回内したままになりやすいのが特徴です。

立脚初期から、

  • 踵骨が外反(外がえし)
  • 距骨下関節が過回内

します。すると足部の剛性が低下し、足が不安定になります。

着地直後から踵骨が外反する

② 立脚中期以降も回内が続く

本来であれば、歩行後半に向けて足は回外し、硬く安定する必要があります。

しかし扁平足では、

  • 前足部外反
  • 過回内
  • 足部外転

が続きます。

立脚中期以降も回内が続く

③ 推進期でも足が硬くならない

正常では、歩行後半になると足部の剛性が高まり、母趾球でしっかり蹴り出します。

しかし扁平足では、回内したまま立脚後半を迎えるため、

  • 母趾球での底屈運動が減少
  • 蹴り出し効率が低下

します

推進期でも足が硬くならない

④ 蹴り出しが早くなる

扁平足では、

  • 足部外転
  • 過回内

によって、踵接地から母趾球までのレバーアームが短くなります。

そのため、蹴り出しのタイミングが早くなりやすいという特徴があります。

蹴り出しが早くなる

⑤ 特徴的な代償動作

一方で、足趾内在筋がしっかり働く人では、

  • 前足部回外
  • 足趾屈曲

によって中足骨を背屈させ、前足部の剛性を高める代償が起こることがあります。

これにより、

  • 母趾まで長く荷重できる
  • ヒールオフを遅らせられる

場合もあります。

足趾内在筋による代償

扁平足にはインソール療法がおすすめです

扁平足は、単に「アーチが低い状態」ではありません。

人によって問題となる部位や動きは大きく異なります。そのため、 「アーチが落ちているから、とにかく持ち上げればいい」というわけではありません。

過剰にアーチを押し上げることで、かえって足部の動きを妨げたり、別の部位へ負担を生じることもあります。

扁平足用のインソール

人ひとりに合わせたオーダーメイドインソール

扁平足や過回内足では、歩行やスポーツ動作のたびに足部へ繰り返し負担がかかり、足底腱膜炎やシンスプリント、後脛骨筋腱炎などさまざまな痛みにつながることがあります。

当院では、足部アライメントや歩行動作を評価したうえで、一人ひとりの足に合わせたインソール療法をご提案しています。

扁平足に対するインソール説明

当院では、

  • 足部アライメント
  • 歩行・動作分析
  • 足部の柔軟性
  • 足趾機能
  • スポーツ特性

などを評価し、バイオメカニクスに基づいて一人ひとりに合わせたオーダーメイドインソールを作製しています。

麻多 聡史
院長

この記事を書いた人

アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナーマスターライセンス、足爪補正士、テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、PRIマイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了