先日お越しいただいた外脛骨をおもちの患者さま。
外脛骨とは、足に本来なら存在しない余分な骨のことです。
外脛骨は足の側にある過剰骨のひとつで、日本人では5人に1人程度の割合でみられます。
普通は痛みを伴わないので症状がなければ何も問題ありません。
しかし、激しいスポーツを行うようになると、外脛骨に痛みを生じることがあり、これを「有痛性外脛骨障害」といいます。
両足とも足の内側縦アーチ(土踏まず)がつぶれ、かかとは内側に倒れてしまっています。
今回、指導させていただいたのはテーピング。
目的は
・土踏まずがつぶれるのを防ぐ(舟状骨の落ち込みの防止)
・かかとが内側に倒れるのを防ぐ(過回内防止)
です。
つまりこの動きを止めたい!!
図entirepodiatry.com.au
①1本目(赤色のテープ)
外くるぶしの下あたりから貼り始めます。
足の裏を通って内くるぶしのやや前方に向かいます。
舟状骨を上に持ち上げるようにテープを引っ張って貼ります。赤丸が舟状骨という骨(痛い部分)です。
そのあと、スネの骨にスパイラル状に巻きつけます。
外側から見たところ
内側から見たところ
これで1本目は完成です。スネの骨にやや引っ張りながらスパイラル状にもう1周巻きつけても構いません。
②2本目(青色のテープ)
少しずらして1/2~1/3ほど重ねて貼り強度を高めます。
外側から見たところ
内側から見たところ これで2本目は完成です。
③3本目(オレンジのテープ)
次はかかとの骨が内側に倒れるのを防ぎます。
ハーフヒールロックを巻きます。
スネの骨からアキレス腱の内側の少し上を通るように斜めに巻きます。
かかとの外側を通り足の裏に回ります。ここは少し引っ張ります。
内側から見たところ
外側から見たところ
④4本目(緑色のテープ)
かかとが内側に倒れにくくすると、逆に足首のネンザを起こしやすくなってしまうため、反対方向にもハーフヒールロックを巻きます。
③と同じ要領で、スネの骨からアキレス腱の外側の少し上を通るように斜めに巻きます。
かかとの内側を通り、足の裏に回ります。
外側から見たところ
内側から見たところ
上から見たところ
内側のヒールロックを強くしたいので、オレンジ:緑=2本:1本にしても構いません。
⑤かかとの倒れ込みが強い場合
外側から見たところ
内側から見たところ
参考になりましたでしょうか?