金沢市で陸上やサッカー、バスケなどを頑張るアスリートの皆さん。すねの内側の痛みに悩んでいませんか?それはシンスプリントかもしれません。このページではシンスプリントから競技復帰するための段階的なリハビリテーションについて詳しく解説します。
シンスプリントとは?アスリートに多い症状
シンスプリントの主な原因とリスク要因
シンスプリントとは、「すねの内側に出る痛み」のことで、ランニングやジャンプを繰り返し行うスポーツによくみられる疾患です。
股関節や膝、足首の使い方の問題、過剰な運動量、フォームや路面、シューズの問題、O脚や扁平足などのアライメント異常、柔軟性や可動域の低下などが、シンスプリントの原因になります。

もっとシンスプリントについて詳しく知りたい方は次のページをご覧ください。
痛みの出やすい部位と特徴的な症状
シンスプリントは、運動後や走ってしばらくすると脛の骨の内側に沿って痛みが出て、5cm以上の範囲で押すと痛む症状が特徴です。

疲労骨折との違いは?
シンスプリントは運動後に広い範囲で痛みが出るのに対し、脛骨疲労骨折は運動開始直後から限局した範囲で強い痛みが出るのが特徴です。
シンスプリントか脛骨疲労骨折かを見分けるために、痛みがある側の足で高くジャンプを3回連続でできるか確認します。もし1回も跳べないほど痛みが強い場合は、脛骨疲労骨折の可能性があります。
シンスプリントと疲労骨折の違いについて詳しく知りたい方は次のページをご覧ください。
シンスプリントのリハビリテーションプログラム
シンスプリントは、疲労骨折の初期段階と考えられるため、骨がしっかり回復できる環境を作ること(骨リモデリングの正常化)、骨への負担を減らすことがポイントです。骨のリモデリングは半年以上かかるため、焦らず長い目で治療を続けましょう。
【ステージ1】痛みを軽くして、骨の回復を促す
目的 |
痛みの軽減と骨膜の炎症を治す |
リハビリ内容 |
・ヒラメ筋・後脛骨筋・長趾屈筋のケア ・足のアライメント(アーチの低下や扁平足)の修正 ・非荷重での筋力トレーニング |
注意事項 |
・痛みの出る動作を避ける ・スポーツは2~3週間休止 ・栄養面(カルシウム・ビタミンD)の確認 |
進行基準 |
両脚スクワット・両脚カーフレイズが痛みなくできるようになったら次のステージへ |
脛骨の内側につく筋肉
シンスプリントで痛みが出る場所には、ヒラメ筋と長趾屈筋が付着しています。ヒラメ筋と長趾屈筋などは、筋膜の壁(深下腿筋間中隔)で区切られています。この筋膜は内側で骨膜とつながっており、深層の筋肉に負担がかかると筋膜を通じて脛骨の内側にストレスが伝わり、痛みが起こることがあります。

扁平足が脛骨に負担がかかる理由
土踏まずが落ち込むと、歩いたり走ったりする動作の中で脛骨が必要以上に内側へねじれてしまいます。
このようなねじれは、脛骨に「曲げ」や「ひねり」のストレスを生じさせ、痛みや障害の原因になります。
扁平足の人では、足の奥深くにある「内在筋」がうまく働かず、代わりに後脛骨筋などの外側にある筋肉(外在筋)に負担がかかりやすくなっています。
こうした状態を改善するには、「short footエクササイズ」というトレーニングが効果的です。これは、足の指を曲げずに、土踏まずを引き上げるようにして足を短くする運動で、足の内在筋を鍛えることができます。

着地時のチェックポイント
着地の際には、次の2つのポイントを確認することが重要です。
- 足首・膝・股関節が同時に曲がっているか
→ 3つの関節が連動して曲がることで、衝撃をしっかり吸収できます。 - 膝が前に出すぎていないか
→ 膝がつま先よりも大きく前に出ると、関節に負担がかかります。特に、太ももの前側(大腿四頭筋)や後ろ側(ハムストリングス)の筋肉がうまく使えていないと、膝が前に出すぎる原因になります。筋肉のコントロールが重要です。

足の接地時に見られる問題
本来、走ったりジャンプしたりしたときの足の接地では、足首の動きやすねの傾き(脛骨の前傾)はある程度に抑えられている必要があります。
異常な動き:
- 接地のあとに足首が過度に反る(背屈)
- すねが前に大きく傾く(脛骨の前傾)
- かかとが地面に着くと、この足首の動きが大きくなり、接地している時間が長くなる。地面からの衝撃が吸収されにくくなり、脛骨の負担が増える。
理想的な接地:
- 足首の動きは必要最低限に抑えられ、すねの傾きも安定していることで、効率的に次の動作へ移れる

スポーツ基本動作を繰り返しても正しい姿勢が保てるようになったら、「接触プレー」や「予測できない動き」を取り入れたエクササイズを始めます。
金沢市でシンスプリントの治療・リハビリを受けるなら
治療院選びのポイント
シンスプリントは、進行すると疲労骨折につながる可能性があるため、早めに適切な治療を行うことが大切です。さらに、運動を再開して運動量が増えると再発しやすいという特徴もあります。
そのため、シンスプリントのリハビリでは、症状の段階(ステージ)に合わせて少しずつ負荷を調整していくことが重要です。競技へのスムーズな復帰を目指すには、スポーツ障害に詳しい治療院を選ぶことがポイントです。

当院のサポート体制
当院の強みは「医療×スポーツ現場」のハイブリッドアプローチ。シンスプリントで悩む方にとって、的確で安全なリハビリとパフォーマンス向上のサポートが可能です。
シンスプリントの治療には、医療的な知識とスポーツ現場での実践的な知見の両立が非常に重要です。当院のスタッフは全員、医療系国家資格とスポーツトレーナー資格を有しており、この2つの専門性を活かしたサポートが可能です。
シンスプリントは、動作のクセやフォームの乱れ、トレーニング負荷の偏りが原因になることが多いため、身体の使い方を科学的に分析し、正しい動きへと導くことが再発防止と競技復帰のカギとなります。
さらに、万が一の痛みやコンディション不良が生じても、医療的な視点で即座に対応可能な体制が整っているため、アスリートにとって安心してリハビリを進めることができます。

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この記事を書いた人
アルコット接骨院院長
柔道整復師
フットケアトレーナーマスターライセンス、足爪補正士、テーピングマイスター、IASTMマニュアルセラピスト、FMS 、SFMA、FCS、BPL mentorship program修了、マイオキネマティック・リストレーション、ポスチュラル・レスピレーション、ペルビス・リストレーション、インピンジメント&インスタビリティ修了