肘部における正中神経障害

肘部における正中神経障害

正中神経せいちゅうしんけいは、肘の前面で3か所のトンネルの中を通過します。
トンネル内で神経が絞めつけられ障害を起こすことがあります。

 

絞扼性神経障害とは

絞扼性神経障害こうやくせいしんけいしょうがいとは、神経が関節の近くで靱帯じんたいや筋肉などによって形成されたトンネルを通過する部分で何らかの原因により、
締めつけられることによって生じる神経の障害です。


(図;www.itamino.comより引用)

回内筋症候群かいないきんしょうこうぐんとは

円回内筋えんかいないきんは2つに枝分かれした筋肉です。
正中神経はその間を通過します。この部位が固いと、正中神経を絞めつけてしまい障害が起こることがあります。
さらに正中神経は、上腕二頭筋腱膜じょうわんにとうきんけんまく浅指屈筋腱弓せんしくっきんけんきゅうによっても圧迫されることがあります。
これらを合わせて回内筋症候群といいます。

原因

この病気は回内筋を酷使している人に多く、
たとえば大工さんでドライバーをよく使う方、野球、ボーリングなどのスポーツ、長時間のパソコン作業、ピアニストの方などです。

 

症状

円回内筋に一致する肘前面の圧痛あっつう(押さえると痛い)、その部分を圧迫すると前腕ぜんわんから手に放散する痛みを覚えます。
母指球ぼしきゅうから人さし指~薬指にかけてのしびれや知覚障害ちかくしょうがい(とくに人さし指と中指の先)、母指球筋のマヒが出現します。

特徴的な手の変形

パーフェクト O サイン:親指と人差し指できれいな円を作れなくなります。

猿手さるで変形:症状が進むと、親指の付け根の筋肉(母指球筋)がやせてきます。
ボタンをかける、つまむなどの指先の細かい動作が困難になります。


(図;www.okinawa.med.or.jpより引用)

 

どんな検査をするの?

特徴的な手指変形の有無、筋力評価と固有支配領域こゆうしはいりょういきの知覚障害の評価、
Tinel様徴候チネルようちょうこう(神経の絞扼点こうやくてんを指で叩くと痛み・しびれが放散ほうさんする)などの検査を行います。
また、下記のテストで圧迫の原因となっている筋肉を特定します。

どんな治療があるの?

  1. 安静
  2. 超音波療法による血流改善
  3. 神経滑走エクササイズ(手根管症候群に準ずる)
  4. 筋膜リリース
  5. 病院で投薬治療、ステロイド注射、手術

 

最先端の筋膜リリース

肘関節周辺には筋肉や靭帯などが多く付着するため、肘を酷使するスポーツや職業の方は筋肉や靭帯が硬くなりその周辺の組織や神経と癒着してしまいます。
IASTM Tools(Instrument-Assisted Soft-Tissue Mobilization)では、この癒着を改善すると同時に、神経組織にも刺激を与え正常な状態へ戻します。

詳しくは、最先端の筋膜治療 IASTMのページをご覧ください。

 

超音波療法

絞扼により血流の滞った神経には超音波療法が効果的です。1秒間に300万回(3MHz)の高速度ミクロマッサージにより、神経に直接刺激を与えます。
神経の血流の改善によるしびれの緩和、筋肉の緊張を軽減し神経の絞扼をおさえる、むくみの軽減などに効果があります。